【30秒で分かる】相続登記必要書類一覧┃取得方法・注意点を解説

この記事の監修者
弁護士西村学

弁護士 西村 学

弁護士法人サリュ代表弁護士
大阪弁護士会所属
関西学院大学法学部卒業
同志社大学法科大学院客員教授

弁護士法人サリュは、全国に事務所を設置している法律事務所です。業界でいち早く無料法律相談を開始し、弁護士を身近な存在として感じていただくために様々なサービスを展開してきました。サリュは、遺産相続トラブルの交渉業務、調停・訴訟業務などの民事・家事分野に注力しています。遺産相続トラブルにお困りでしたら、当事務所の無料相談をご利用ください。

相続によって不動産(土地・家など)を取得した場合、亡くなった方の名義から相続した人へ名義を変えるため、相続登記(所有権移転登記)の手続きが必要です。

しかし、この相続登記をするのに「どんな書類を揃えればいいのかわからない・・・」という方も多いのではないでしょうか。

それもそのはず、相続登記に必要な書類は、遺産分割協議で相続した場合や、遺言書がある場合などの状況によって、必要な書類が異なるため、自分がどの書類を準備すべきか分かりにくくなっています。

分かりやすく、ケース毎で必要な書類を一覧でまとめると以下のとおりです。

【相続登記で必要な書類一覧】

ケース

書類名

入手先

どのケースでも

必ず必要な書類

 

※法定相続分どおりに相続する場合は追加書類なし

被相続人の

出生から死亡までの戸籍・除籍謄本

※遺言書による相続は死亡時のみ

市区町村役場

被相続人の

住民票の除票または戸籍の附票

相続人全員の戸籍謄本

不動産取得者の住民票

相続する不動産の固定資産評価証明書

不動産所在地の市区町村役場

収入印紙

郵便局・コンビニ・法務局など

登記申請書

法務局HPより書式ダウンロードし作成

遺産分割協議により

相続する場合

遺産分割協議書

自分で作成

相続人全員の印鑑証明書

市区町村役場

遺言により

法定相続人が

相続する場合

遺言書(検認済証明書)

遺言により

法定相続人以外が

相続する場合

遺言書(検認済証明書)

遺言執行者の印鑑証明書

※選任されていた場合

市区町村役場

遺言執行者選任審判謄本

※家裁の審判で選任された場合

家庭裁判所

相続人全員の印鑑証明書

※遺言執行者が選任されていない場合

市区町村役場

▲上記の表のチェックリストは下記Wordでダウンロードして活用ください

このように相続登記には、相続をした状況によって必要な書類が異なるため、ご自身の状況と合わせて漏れなく準備をすることが大切です。

例外として、遺産分割調停・審判で相続した場合の相続登記では、必要書類が大きく変わるので注意しましょう。

今まで相続登記は義務化されていませんでしたが、令和6年(2024年)4月1日より義務化されます。

これにより、義務化された後はもちろんですが、義務化される前に不動産を相続し、相続登記を行っていない人も相続登記をしなくてはいけなくなります。

相続登記を放置すれば、不動産の売却も活用もできず、新たな相続が発生した際には手続きが複雑化する可能性がありますので早めに申請を進めることがおすすめです。

また、義務化後は下記のとおり相続登記の期限が設けられます。

上記の期限内に正当な理由なく相続登記申請をしないと、罰則として過料の適用対象となるため注意が必要です。

このように、相続登記の申請が義務化され期限内にスムーズに申請を進めるために、ご自身の状況で申請に必要な書類を漏れなく準備することが大切と言えます。

この記事では、相続登記の必要書類を準備するときの注意点も解説しますので、期限内に漏れなくスムーズに申請ができるように、ぜひ最後まで読み進めてください。

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目次

【基本】相続登記申請で必ず必要な書類一覧

相続登記を申請する際には、必ず準備をしなければいけない書類があります。

その書類は以下のとおりです。

【相続登記で必ず必要な書類】

ケース

書類名

入手先

費用

どのケースでも

必ず必要な書類

 

※法定相続分どおりに相続する場合は追加書類なし

被相続人の

出生から死亡までの

戸籍・除籍謄本

※遺言書による相続は死亡時のみ

市区町村役場

戸籍謄本:450/1

除籍謄本:750/1

住民票:300/1

戸籍の附票:300/1

※自治体により

異なる場合もあります

被相続人の

住民票の除票

または戸籍の附票

相続人全員の戸籍謄本

不動産取得者の住民票

相続する不動産の

固定資産評価証明書

不動産所在地の市区町村役場

200~400円程度/1

※自治体により異なる

収入印紙

郵便局・法務局・コンビニなど

不動産の固定資産評価額に0.4%の税率を掛け算出

登記申請書

法務局HPより書式ダウンロードし作成

以上の書類が相続登記申請の際に必ず準備が必要となります。

また、法定相続分どおりに相続する場合は、追加資料なく基本の資料を一式揃えるだけで申請が可能です。

その他、相続の状況によっては追加で必要な書類があります。それぞれの状況別で必要な資料については、【状況別】相続登記の必要書類一覧で解説をします。

具体的に必要な基本書類の詳細と取得方法について、詳しく解説します。

【遺産分割調停・審判で不動産相続をした場合】  
例外として、遺産分割調停・審判で相続が確定した場合は、基本書類を全て揃える必要はありません。  
詳しい内容は3章で解説しますので、遺産分割調停・審判で相続した不動産を登記申請する場合は、下記のリンクよりお進みください。
【例外】遺産分割調停・審判による相続登記の必要書類

戸籍謄本

相続登記でまず必ず必要となるのが、戸籍謄本です。必要となる戸籍謄本は次の2種類です。

・被相続人の「出生から死亡までの戸籍謄本」

・相続人全員の「現在の戸籍謄本」

被相続人の戸籍謄本は、相続が発生したことと、相続人が誰なのかを証明するために必要となります。そのため、被相続人の出生から死亡までの連続したものを準備しなくてはなりません。

戸籍は一生の間に複数つくられ、結婚や離婚、転籍、養子縁組をした場合など全て戸籍に記されます。これにより、連続した戸籍を確認する事で相続人が誰になるのか確認することができるのです。

一方、相続人全員の戸籍謄本は、現在の戸籍を準備します。出生時からの戸籍は不要です。

相続人全員の戸籍謄本が必要な理由は、相続発生時に相続人が生きている事を証明するためです。そのため、出生まで遡って確認する必要はありません。

【戸籍謄本の取得方法】  

戸籍謄本は、本籍地のある市区町村役場にて取得をします。  

被相続人の戸籍謄本を取得する際、出生から死亡するまでに結婚などにより本籍地が変わっている場合は、以前の本籍地の市区町村役場にも戸籍謄本の請求が必要です。  

本籍地が分かっていれば、本籍地の役所へ出向くか、郵送で戸籍謄本を取得することができます。  

万が一、被相続人の本籍地が分からない場合は、本籍地が記載されている住民票の除票を請求することで確認ができます。住民票の除票を取得する方法は「住民票の除票」で解説します。  

役所の窓口で戸籍謄本を取得する場合は、以下の書類と料金の準備が必要です。  

▼用意するもの
・印鑑(認印でも可)
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・料金:450円/1通(除籍謄本は750円/1通)

 (郵送の場合
・戸籍謄本の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)

被相続人の住民票の除票または戸籍の附票

次に準備する書類は、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票です。

戸籍謄本には住所が記載されておらず、登記簿上の被相続人と戸籍上の被相続人が同一人物であることの証明ができません。そのため、登記簿上の住所と本籍地の記載がある住民票が必要となります。

被相続人が亡くなると住民票は削除され、削除された住民票は「住民票の附票」として市区町村役場に保管されます。

住民票の除票の代わりに、住民票の氏名等の情報を戸籍の氏名等の情報を一致させるためにある「戸籍の附票」でも問題ありません。

【住民票の除票の取得方法】  

住民票の除票は、被相続人が最後の住んでいた地の市区町村役場で取得ができます。  

市区町村役場に出向くことが難しい場合は、郵送にて請求することも可能です。

役所の窓口で住民票の除票を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・被相続人と申請者の関係が確認できる戸籍
・料金:300円/1通  

(郵送の場合)
・住民票の除票の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・被相続人と申請書の関係が確認できる戸籍
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)  

【戸籍の附票の取得方法】  

戸籍の附票は、被相続人の本籍がある市区町村役場で取得ができます。  

本籍地の市区町村役場が遠方にある場合は、郵送にて請求が可能です。  

役所の窓口で戸籍の附票を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・料金:300円/1通  

(郵送の場合)
・戸籍の附票の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)

不動産取得者の住民票

新たに不動産の名義人となる、不動産取得者の住民票が必要です。

名義人とならない他の相続人の分は不要となります。

住民票は、戸籍の附票でも代用は可能です。

【住民票の取得方法】  

住民票の取得方法は、住所地の市区町役場で取得が可能です。郵送で請求することもできます。

  また、マイナンバーカードをお持ちであれば、コンビニのマルチコピー機で取得することもできます。
  役所の窓口で住民票を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・料金:300円/1通   (郵送の場合)
・住民票の除票の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)  

(コンビニの場合)
・マイナンバーカード(4桁の暗証番号が必要)
・料金:200円/1通

固定資産評価証明書

固定資産評価証明書とは、土地や建物など固定資産税の課税対象となる資産について、その評価額を証明する書類です。

相続登記では、「登録免許税」という税金を算出するために、固定資産評価証明書の取得が必要となります。

固定資産評価証明書は、被相続人が亡くなった年度のものではなく、名義変更手続きをする年度のものが必要です。

【固定資産評価証明書の取得方法】  

固定資産評価証明者は、不動産のある市区町村役場で取得することができます。また、不動産が東京23区内にある場合は、都税事務所で取得をします。  

役場や都税事務所に出向くことができない場合は、郵送にて取得が可能です。  

役所の窓口や都税事務所で固定資産評価証明書を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・印鑑(認印でも可)
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・戸籍謄本など所有者の死亡及び相続関係がわかる書類
・料金:200~400円/1通 ※自治体により異なる  

(郵送の場合)
・固定資産評価証明書の請求書(市区町村役場または都税事務所のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・戸籍謄本など所有者の死亡及び相続関係がわかる書類
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)

収入印紙

登録免許税の支払いを行うために、登録免許税分の収入印紙を準備が必要です。

登録免許税は、固定資産評価証明書で確認した不動産の固定資産評価額×0.4%の税率を掛けて算出します。

例えば、不動産の固定資産評価額が2,000万円の場合の登録免許税は、8万円です。

【収入印紙の取得方法】  
収入印紙とは、国の収入となる租税や手数料、その他収納金を徴収するために日本政府が発行する証票で、略して印紙と呼ばれます。  

収入印紙は、郵便局や法務局、金券ショップ、コンビニなどで購入が可能です。

  ただし、収入印紙には1円から10円まで額面が異なる31種類が存在します。このうち、コンビニで購入できるのは200円の収入印紙のみです。  

そのため、登録免許税が高額となる場合は、郵便局や法務局で購入することがおすすめです。

登記申請書

相続登記の申請で必要となるのが、登記申請書です。

登記申請書は専用の用紙があるわけではありませんが、法務局のホームページに雛形や記載例があるため、ダウンロードして利用することがおすすめです。パソコンでダウンロードが難しい場合は、法務局でも入手が可能です。

相続登記申請書は、相続のケースによって記入方法が異なるので注意しましょう。

【ケース別|登記申請書・記載例】  

▼遺産分割協議による相続
申請書
記入例  

▼法定相続分の相続の場合
申請書
記入例  

▼遺言による相続の場合
(公正証書遺言)
申請書
記入例  

(自筆証書遺言)
申請書
記入例

【状況別】相続登記の必要書類一覧

相続登記の申請は、「【基本】相続登記申請で必ず必要な書類一覧」でお伝えした基本の必要書類に合わせて、相続の状況によって追加で準備しなければならない書類があります。

状況別で追加に必要となる書類を、下記一覧にまとめました。

【相続状況別|追加で準備するべき資料】

相続状況

書類名

入手先

費用

遺産分割協議により

相続する場合

遺産分割協議書

自分で作成

相続人全員の印鑑証明書

市区町村役場

200円/1

※自治体により異なる

場合もあります

遺言により

法定相続人が

相続する場合

遺言書

(検認済証明書)

遺言により

法定相続人以外が

相続する場合

遺言書

(検認済証明書)

遺言執行者の印鑑証明書

※選任されていた場合

市区町村役場

200円/1

※自治体により異なる

場合もあります

遺言執行者選任審判謄本

※家裁の審判で選任された場合

家庭裁判所

相続人全員の印鑑証明書

※遺言執行者が選任されていない場合

市区町村役場

200円/1

※自治体により異なる

場合もあります

それぞれの状況に合わせて、必要な追加資料の詳細と取得方法を解説します。

相続登記が漏れなく申請できるように、しっかり確認していきましょう。

遺産分割協議による相続の場合

遺産分割協議により不動産相続をした場合の相続登記は、下記2つの書類を追加で準備をしましょう。

相続状況書類名入手先費用
遺産分割協議により
相続する場合
遺産分割協議書自分で作成
相続人全員の印鑑証明書市区町村役場200~300円/1通 ※自治体により異なる

それぞれの資料の詳細を解説します。

遺産分割協議書

遺産分割協議書とは、遺産分割協議の話し合いで合意した内容をまとめた書類です。

遺産分割協議書の書式は決まっていませんが、相続人全員の署名と実印の押印が必要となります。

この遺産分割協議書が相続登記申請の際に必要です。

これから遺産分割協議書を作成する場合で、専門家に作成依頼を検討している方は下記の記事を参考にご覧ください。

相続人全員の印鑑証明書

遺産分割協議により遺産相続を行う場合は、遺産分割協議書と合わせて、印鑑証明書も添付し、相続人全員が同じものを1通ずつ所持します。

この際に添付されている相続人全員の印鑑証明書が、相続登記申請の際に必要となります。

これから遺産分割協議書の作成を行い、印鑑証明書の取得をされる場合は、下記の取得方法を参考にご準備ください。

【印鑑証明書の取得方法】  
印鑑証明書は、市区町村役場の窓口で取得が可能です。  
また、マイナンバーカードをお持ちの方は、コンビニのマルチコピー機にて取得することもできます。

  市区町村役場の窓口で取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・印鑑登録証
・料金:200~300円/1通 ※自治体により異なる

遺言書による相続の場合(法定相続人が相続する場合)

遺言書による相続の場合で、法定相続人が相続する場合は、追加で遺言書が必要です。

相続状況書類名入手先費用
遺言により 法定相続人が 相続する場合遺言書 (検認済証明書)

遺言書には、自筆証書遺言・秘密証書遺言・公正証書遺言の3つがあります。

そのうち、本人が保管していた自筆証書遺言と、秘密証書遺言は検認手続きが必要となるため、検認済証明書の提出も必要です。

【遺言書の種類と検認済証明書の有無】

遺言書の種類検認済証明書
自筆証書遺言本人が保管
法務局の保管制度を利用×
秘密証書遺言
公正証書遺言×
【検認証明書の取得方法】  

遺言書の検認が完了次第、検認調書というものが家庭裁判所で作成され、検認証明書の申し出をすると発行されます。  

検認証明書は、遺言書にホチキス留めで割印されて返却されます。   検認証明書を取得するためには、1通につき150円の収入印紙の納付が必要です。

また、遺言書による相続の場合は、遺言で指定された相続人と被相続人の関係が証明できればよいため、被相続人の戸籍謄本は死亡時のみを準備しましょう。

遺言書の検認手続きとは何か、詳しく知りたい方は下記の記事をご確認ください。

遺言書による相続の場合(法定相続人以外が相続する場合)

遺言書による相続の場合で、法定相続人以外の第三者が相続する場合は、登記原因が「相続」ではなく「遺贈」となります。

相続登記の基本書類に追加で、下記の書類が必要となります。

相続状況

書類名

入手先

費用

遺言により

法定相続人以外が

相続する場合

遺言書

(検認済証明書)

遺言執行者の印鑑証明書

※選任されていた場合

市区町村役場

200円/1

※自治体により異なる

場合もあります

遺言執行者選任審判謄本

※家裁の審判で選任された場合

家庭裁判所

相続人全員の印鑑証明書

※遺言執行者が選任されていない場合

市区町村役場

200円/1

※自治体により異なる

場合もあります

法定相続人以外が遺贈を受ける場合は、遺言書の他に遺言執行者の有無や選任のされ方によって、必要書類が変わりますので注意して準備しましょう。

遺言書

遺言書には、自筆証書遺言・秘密証書遺言・公正証書遺言の3つがあります。

そのうち、本人が保管していた自筆証書遺言と、秘密証書遺言は検認手続きが必要となるため、検認済証明書の提出も必要です。

【遺言書の種類と検認済証明書の有無】

遺言書の種類検認済証明書
自筆証書遺言本人が保管
法務局の保管制度を利用×
秘密証書遺言
公正証書遺言×
【検認証明書の取得方法】  

遺言書の検認が完了次第、検認調書というものが家庭裁判所で作成され、検認証明書の申し出をすると発行されます。  

検認証明書は、遺言書にホチキス留めで割印されて返却されます。  

検認証明書を取得するためには、1通につき150円の収入印紙の納付が必要です。

遺言執行者が選任されていた場合「遺言執行者の印鑑証明書」

遺言執行者が遺言にて選任されていた場合は、遺言執行者の印鑑証明書が必要です。

印鑑証明書は、申請日から3ヶ月以内のものが必要となるため、注意しましょう。

家裁の審判で遺言執行者が選任された場合「遺言執行者選任審判謄本」

遺言執行者が選任されていなかったり、すでに他界していたりする場合は、相続人が家庭裁判所へ申し立てることで遺言執行者を選任されます。

このように家庭裁判所の審判で遺言執行者が選任された場合は、遺言執行者選任審判謄本が必要です。

遺言執行者選任審判謄本は、遺言執行者選任の審判が確定すると、申立人と遺言執行者に家庭裁判所より郵送で届きます。

申立人より遺言執行者選任審判謄本を受け取ることができない場合や、手続きが多い場合には、家庭裁判所に150円収入印紙/1通で請求することで追加取得が可能です。

遺言執行者が選任されない場合「相続人全員の印鑑証明書」

遺言執行者が選任されない場合は、相続人全員の印鑑証明書が必要です。

印鑑証明書は、申請日から3ヶ月以内のものが必要となるため、注意しましょう。

【例外】遺産分割調停・審判による相続の場合の必要書類

ここまで、さまざまな状況に応じて相続登記で必要となる書類について解説をしてきました。

すでにお伝えしたとおり、相続登記を申請する際には、どのような状況でも必ず準備しなければいけない書類があります。

しかし、遺産分割調停または審判により相続が確定した場合に関する相続登記においては、例外です。

遺産分割調停・審判により相続した場合の相続登記で準備する書類は以下のとおりです。

【遺産分割調停・審判により相続した場合の必要書類】

状況

書類名

入手先

費用

遺産分割調停・審判

共通

不動産取得者の住民票

市区町村役場

300円/1

相続する不動産の

固定資産評価証明書

不動産所在地の

市区町村役場

200~400円程度/1

※自治体により異なる

被相続人の死亡時の戸籍謄本

※調書・審判書に死亡年月日の記載がない場合

市区町村役場

戸籍謄本:450/1

住民票の除票:300/1

戸籍の附票:300/1

被相続人の住民票の除票

または戸籍の附票

※調書・審判書の被相続人最後の住所と登記簿上の住所が一致しない場合

遺産分割調停による

相続の場合

調停調書

(正本・謄本いずれか)

家庭裁判所

150円/1

遺産分割審判による

相続の場合

審判書

(正本・謄本いずれか)

家庭裁判所

150円/1

確定証明書

家庭裁判所

150円/1

遺産分割調停・審判を経て相続を決定したということは、裁判所により相続することが認められたこととなります。

通常であれば相続登記をする場合、他の相続人の同意を証明するために、戸籍謄本や住民票、印鑑証明書などの書類が必要となりますが、それらが不要となります。

つまり、他の相続人の同意なく単独で相続登記を行うことができるということです。

そのため、調停調書や審判書が遺産分割協議書と戸籍謄本などの代わりになり、本来必要となる書類の大半を省略することができます。

それぞれの状況にて、必要となる書類の詳細を解説します。

遺産分割調停・審判による相続で共通して必要な書類

遺産分割調停または審判により相続した場合、共通して必要となる書類は以下のとおりです。

状況

書類名

入手先

費用

遺産分割調停・審判

共通

不動産取得者の住民票

市区町村役場

300円/1

相続する不動産の

固定資産評価証明書

不動産所在地の

市区町村役場

200~400円程度/1

※自治体により異なる

被相続人の死亡時の戸籍謄本

※調書・審判書に死亡年月日の記載がない場合

市区町村役場

戸籍謄本:750/1

住民票の除票:300/1

戸籍の附票:300/1

被相続人の住民票の除票

または戸籍の附票

※調書・審判書の被相続人最後の住所と登記簿上の住所が一致しない場合

全て市区町村役場で取得が可能な書類となります。

それぞれ書類の詳細と取得方法について詳しく解説します。

不動産取得者の住民票

新たに不動産の名義人となる、不動産取得者の住民票が必要です。

名義人とならない他の相続人の分は不要となります。

住民票は、戸籍の附票でも代用は可能です。

【住民票の取得方法】  

住民票の取得方法は、住所地の市区町役場で取得が可能です。郵送で請求することもできます。  

また、マイナンバーカードをお持ちであれば、コンビニのマルチコピー機で取得することもできます。

  役所の窓口で住民票を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・料金:300円/1通  

(郵送の場合)
・住民票の除票の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)  

(コンビニの場合)
・マイナンバーカード(4桁の暗証番号が必要)
・料金:200円/1通

相続する不動産の固定資産評価証明書

固定資産評価証明書とは、土地や建物など固定資産税の課税対象となる資産について、その評価額を証明する書類です。

相続登記では、「登録免許税」という税金を算出するために、固定資産評価証明書の取得が必要となります。

固定資産評価証明書は、被相続人が亡くなった年度のものではなく、名義変更手続きをする年度のものが必要です。

【固定資産評価証明書の取得方法】  

固定資産評価証明者は、不動産のある市区町村役場で取得することができます。
また、不動産が東京23区内にある場合は、都税事務所で取得をします。  

役場や都税事務所に出向くことができない場合は、郵送にて取得が可能です。  

役所の窓口や都税事務所で固定資産評価証明書を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・印鑑(認印でも可)
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・戸籍謄本など所有者の死亡及び相続関係がわかる書類
・料金:200~400円/1通 ※自治体により異なる  

(郵送の場合)
・固定資産評価証明書の請求書(市区町村役場または都税事務所のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・戸籍謄本など所有者の死亡及び相続関係がわかる書類
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)

被相続人の死亡時の戸籍謄本

調停調書または審判書に被相続人の死亡年月日が記載されていることが一般的ですが、記載がない場合は被相続人の死亡時の戸籍謄本が必要な場合があります。

戸籍謄本を確認することで、被相続人がいつ亡くなったのか確認することが可能です。

それにより、相続登記手続きを進めることができるようになります。

【戸籍謄本の取得方法】  

戸籍謄本は、本籍地のある市区町村役場にて取得をします。  

役所の窓口で戸籍謄本を取得する場合は、以下の書類と料金の準備が必要です。  

▼用意するもの
・印鑑(認印でも可)
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・料金:450円/1通(除籍謄本は750円/1通)  

(郵送の場合
・戸籍謄本の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)

被相続人の住民票の除票または戸籍の附票

調停調書または審判書に記載された被相続人の最後の住所と、登記簿上の住所が一致しない場合には、「住民票の除票または戸籍の附票」が必要となります。

戸籍謄本には住所が記載されておらず、登記簿上の被相続人と戸籍上の被相続人が同一人物であることの証明ができません。そのため、登記簿上の住所と本籍地の記載がある住民票が必要となります。

被相続人が亡くなると住民票は削除され、削除された住民票は「住民票の附票」として市区町村役場に保管されます。

住民票の除票の代わりに、住民票の氏名等の情報を戸籍の氏名等の情報を一致させるためにある「戸籍の附票」でも問題ありません。

【住民票の除票の取得方法】  

住民票の除票は、被相続人が最後の住んでいた地の市区町村役場で取得ができます。  

市区町村役場に出向くことが難しい場合は、郵送にて請求することも可能です。  

役所の窓口で住民票の除票を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・被相続人と申請者の関係が確認できる戸籍
・料金:300円/1通  

(郵送の場合)
・住民票の除票の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・被相続人と申請書の関係が確認できる戸籍
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)  

【戸籍の附票の取得方法】  

戸籍の附票は、被相続人の本籍がある市区町村役場で取得ができます。  

本籍地の市区町村役場が遠方にある場合は、郵送にて請求が可能です。  

役所の窓口で戸籍の附票を取得する場合は、以下の書類と料金を準備しましょう。  

▼用意するもの
・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・料金:300円/1通  

(郵送の場合)
・戸籍の附票の請求書(市区町村役場のホームページよりダウンロードして使用)
・本人確認書類の写し
・手数料(上記料金を「低額小為替」で準備)
・返信用封筒(自分の住所と名前を記入し84円切手を貼り付け)

3-2.遺産分割調停により相続した場合

遺産分割調停により相続した場合は、調停調書の提出が必要です。

状況書類名入手先費用
遺産分割調停による 相続の場合調停調書 (正本・謄本いずれか)家庭裁判所150円/1通

調停調書とは、無事に遺産分割調停が成立した際に、作成される書類です。

この調停調書は、確定した遺産分割審判と同一の効力を持ち、調停調書に記載された内容のとおり登記手続きを強制執行することができます。

調停調書の原本は、裁判所で保管されるため、正本か謄本を請求し法務局へ提出します。

【調停調書の正本・謄本の請求方法】  

調停調書の正本・謄本は、調停を行った家庭裁判所へ来庁し請求することができます。  

家庭裁判所が遠方で来庁が難しい場合は、郵送することも可能です。  

来庁して請求する場合は、下記のご準備をしてください。  

▼準備するもの
・収入印紙(1件あたり150円)
・身分証明書(運転免許所・保険証など)
・認め印  

(郵送の場合)
・申請書(書式に決まりはありませんが、徳島家庭裁判所の雛形を参考にすると便利です。)
・収入印紙(1件あたり150円)
・身分証明書のコピー(運転免許所・保険証など)
・返信用封筒(切手と宛名の記入を忘れないようにしましょう)

遺産分割審判により相続した場合

遺産分割審判により相続した場合の相続登記は、以下2つの資料を追加して準備をしましょう。

状況書類名入手先費用
遺産分割審判による 相続の場合審判書 (正本・謄本いずれか)家庭裁判所150円/1通
確定証明書家庭裁判所150円/1通

それぞれの資料の詳細を詳しく解説します。

審判書

審判書とは、遺産分割についての裁判所の最終的な判断が記載された書類のことです。

この審判書の正本や謄本を法務局へ提出することで、相続登記手続きが可能となります。

ただし、取得するためには予め裁判所に対して交付の請求をしておく必要があります。

【審判書の正本・謄本の請求方法】  

審判書の正本・謄本は、調停を行った家庭裁判所へ来庁し請求することができます。

  家庭裁判所が遠方で来庁が難しい場合は、郵送することも可能です。  

来庁して請求する場合は、下記のご準備をしてください。  
▼準備するもの
・収入印紙(1件あたり150円)
・身分証明書(運転免許所・保険証など)
・認め印  

(郵送の場合)
・申請書(書式に決まりはありませんが、徳島家庭裁判所の雛形を参考にすると便利です。)
・収入印紙(1件あたり150円)
・身分証明書のコピー(運転免許所・保険証など)
・返信用封筒(切手と宛名の記入を忘れないようにしましょう)

確定証明書

確定証明書とは、審判が確定していることを証明するための書類です。

遺産分割審判は、審判が告知された日から2週間異議申し立てを行うことができます。

そうなると、審判書だけではその後に異議申し立てがあったかどうかを判断することはできません。

そのため、審判が確定していることを証明するために、相続登記申請時には確定証明書の提出が必要となります。

尚、確定証明書は審判後に改めて取得請求をする必要があるため、注意しましょう。

【確定証明書の請求方法】  

確定証明書は、審判・判決をした裁判所にて請求申請をすることで取得ができます。  

家庭裁判所へ来庁することで申請することができますし、郵送でも申請を行うことは可能です。  

来庁する場合に準備するものは以下のとおりです。  

▼準備するもの
・収入印紙(1件あたり150円)
・身分証明書(運転免許所・保険証など)
・認め印  

(郵送の場合)
・申請書(書式に決まりはありませんが、裁判所HPの雛形を参考にすると便利です。)
・収入印紙(1件あたり150円)
・身分証明書(運転免許所・保険証など)
・認め印

相続登記の必要書類を準備するときの注意点

ここまで相続登記をする際の必要書類について詳しく解説をしてきましたが、必要書類を準備する時に注意するべきことがあります。

それは、以下の3つです。

【相続登記の必要書類を準備する時の注意点】

・住民票の除票と戸籍の附票は保存期限が過ぎて取得できない場合がある
・基本的に必要書類に有効期限はないが例外もある
・相続登記を他の人に依頼するなら委任状が必要

注意点を知らずに準備を進めてしまうと、書類の取り直しが必要となったり、法務局より追加資料の提出を依頼されたり、二度手間になることもあります。

そのようなことにならないように注意事項をしっかり押さえましょう。

住民票の除票と戸籍の附票は保存期限が過ぎて取得できない場合がある

相続登記を申請する際に必要となる住民票の除票と戸籍の附票には、市区町村役場での保存期間が存在します。

従来の保存期間は5年間でしたが、住民基本台帳法の一部が改正され、令和元年6月20日から150年間保存に延長されています。

ただし、すでに保存期間が過ぎてしまっているものについては、発行されません。

そのため、令和元年6月頃より前に亡くなっている人については、住民票の除票と戸籍の附票が取得することはできないのです。

令和元年6月20日以降の住民票の除票と戸籍の附票であれば、150年以内であれば取得することができるので問題はありませんが、それより前のものが必要となったときは苦労します。

例えば、死亡した親が昭和60年に取得した不動産の相続登記をする場合、そこから親が何回か住所を変更していると、昭和60年~死亡するまでが繋がる住民証明書が必要となります。

しかし、平成以前の住民票の除票も戸籍の附票も既に破棄されているため、住所を繋げることは不可能です。

その場合には、法務局に何とか受理してもらえないか「上申書」を作成する必要があります。

上申書の書式や用紙に決まりはありませんので、ご自身で作成してもらえば大丈夫です。

上申書の内容は、「相続人の登記簿上の住所から現在の住所地までをつなげることができませんでしたが、同一人で間違いないことを上申するのでどうか受理してください」といったものです。

住民法の除票または戸籍の附票がなく、上申書もない場合は書類不備で申請を進めてもらうことができなくなりますので、注意して準備を進めていきましょう。

基本的に必要書類に有効期限はないが例外もある

基本的に相続登記の必要書類には、有効期限はありません。

そのため、何十年も前に取得した戸籍謄本、印鑑証明書、遺産分割協議書でも有効です。

ただし、以下の2つは最新の書類を提出しなければいけませんので注意しましょう。

【最新の書類が必要なもの】

・相続人の戸籍謄本
・固定資産評価証明書

それぞれの有効期限について詳しく解説します。

提出した書類が不備とならないようにしっかり確認してください。

相続人の戸籍謄本

相続登記に必要とある相続人の戸籍謄本は、最新のものを準備する必要があります。

正確には、被相続人が死亡した後に取得したものでなくてはなりません。

その理由は、相続人が相続時点で生存していることを証明するためです。

被相続人が死亡する前の戸籍謄本で申請を行っても、受理されませんので十分に注意しましょう。

固定資産評価証明書

固定資産評価証明書は最新のものを添付する必要があります。

相続登記にかかる登録免許税は、不動産の固定資産評価額をもとに計算をします。評価額は毎年変動するため、古い証明書の場合は正しく税額を計算することができません。

また、評価証明書は毎年4月1日に切り替わるため、4月1日以降に申請をする場合には4月1日以降に取得した固定資産評価額証明書を添付するようにしましょう。

相続登記を他の人に依頼するなら委任状が必要

相続登記を士業などの専門家や家族などに依頼して、代わりに手続きを行ってもらう場合には、法務局に委任状を添付して申請する必要があります。

相続登記の委任状とは、相続登記申請の手続きを行う場合に、司法書士や親族などに委任したことを記した書類です。

委任状を相続登記申請書に添付することで、相続登記を行う権限を本人以外の方に委任し、委任を受けた代理人が相続登記を申請できます。

委任状の書き方にきまりはなく、必要な項目が掛かれていれば、正式な書面だと認められます。

相続登記の委任状に必要な項目は以下のとおりです。

【相続登記の委任状への記載項目】

・委任先の住所や氏名
・登記申請を委任する旨
・登記の目的
・登記の原因
・不動産の表示
・補足内容の記載
・日付、住所、署名押印

【2024年4月1日より相続登記が義務化】3年以内の申請が必要!

民法と不動産登記法の改正により、2024年4月1日より相続登記が義務化されます。

2024年3月31日までは、相続で不動産を所有しても相続登記をせず放置していても問題はありません。

しかし、義務化後は相続登記を必ず行わなければいけなくなります。

さらに、相続登記申請を行う期限が設けられており、期限内に申請を行わなかった場合には罰則の対象となるため注意が必要です。

また、2024年3月31日以前に不動産相続をした場合でも、期限内に申請を行わなければなりません。

ここでは、相続登記義務化後の期限と、相続登記を行わなかった場合の罰則について詳しく解説します。

期限内に漏れなく申請が行えるように、しっかり確認をしてください。

相続登記義務化後の申請期限は3年

義務化後の相続登記の申請期限は3年です。

ここで大切なのは、いつから3年が期限になるのかです。

期限は、2024年4月1日以降に相続した場合と、それ以前に相続した場合で変わってきますので、間違えないように確認をしていきましょう。

具体的には、以下の図をご確認ください。

それぞれ詳しく解説をします。

2024年4月1日以降の相続で不動産を取得した場合

義務化後に相続で不動産を取得した場合の相続登記の期限は、2つのパターンに分かれます。

・相続で所有権を取得した人:不動産取得を知った日から3年以内

・遺産分割協議で取得した人:遺産分割協議の成立日から3年以内

遺産分割協議をせず、相続や遺贈によって不動産を取得した場合は、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないと決まっています。

遺産分割協議で話し合いがまとまった場合には、遺産分割が成立した日から3年以内に相続登記が必要です。

2024年3月31日までに相続で不動産を取得した場合

2024年4月1日に改正法が施行されると、義務化される前の相続も義務化の対象になります。

過去の相続については、以下のどちらか遅い日が期限となります。

①相続で所有権を取得した人:不動産取得を知った日から3年以内  
 遺産分割協議で取得した人:遺産分割協議の成立日から3年以内  

②施行日から3年以内(2027年3月31日)

例えば、相続開始日が2022年10月1日であった場合、そこから3年は2025年9月30日です。そうすると、施行日から3年の方が遅い日となるため、2027年3月31日が申請期限となります。

施行前に相続して放置している不動産がある場合は、2027年3月31日までに必ず相続登記するようにしましょう。

正当な理由なく期限内に申請をしないと罰則の対象となる

相続登記の義務化には罰則が設けられており、正当な理由なく義務に違反をした場合は、10万円以下の過料の適用対象となります。

逆に言えば、正当な理由がある場合には、相続登記できなくても過料の対象外になります。

この場合の正当な理由について、法制審議会民法・不動産登記法部会第10回会議(令和元年11月19日開催)で以下のような議論がなされているので、参考にしてください。

「正当な理由」がある場合の例としては,①数次相続が発生して相続人が極めて多数であることにより,戸籍謄本等の必要な資料の収集や他の相続人の把握に時間を要するときや,②遺言の有効性が争われる訴訟が係属しているとき,③登記申請義務者に重病等の事情があったとき,④登記簿は存在しているものの,公図が現況と異なるため現地をおよそ確認することができないときなどが考えられる。これらの正当な理由については,明確化の観点から,あらかじめ類型化して(通達等において)明示しておくことが考えられる。  

出典:部会資料19 中間試案のたたき台(不動産登記制度の見直し)

つまり、数次相続(相続した人が死亡して新たな相続が発生すること)で相続人が多数になり相続人の把握や書類準備に時間がかかるケースや、遺言の有効性を裁判で争っているケースなどでは、期間内に相続登記できなくても、過料は免れられる可能性があります。

一方、単に「遺産分割協議がまとまらない」「相続人に行方不明の人がいる」などの場合は原則として過料の対象になると考えていた方が安全です。

まとめ

この記事では、相続登記の必要書類について詳しく解説をしてきました。最後にまとめましょう。

相続登記を申請する際には、必要な書類は以下の書類があります。

【相続登記で必要な書類一覧】

ケース

書類名

入手先

どのケースでも

必ず必要な書類

 

※法定相続分どおりに相続する場合は追加書類なし

被相続人の

出生から死亡までの戸籍・除籍謄本

※遺言書による相続は死亡時のみ

市区町村役場

被相続人の

住民票の除票または戸籍の附票

相続人全員の戸籍謄本

不動産取得者の住民票

相続する不動産の固定資産評価証明書

不動産所在地の市区町村役場

収入印紙

郵便局・コンビニ・法務局など

登記申請書

法務局HPより書式ダウンロードし作成

遺産分割協議により

相続する場合

遺産分割協議書

自分で作成

相続人全員の印鑑証明書

市区町村役場

遺言により

法定相続人が

相続する場合

遺言書(検認済証明書)

遺言により

法定相続人以外が

相続する場合

遺言書(検認済証明書)

遺言執行者の印鑑証明書

※選任されていた場合

市区町村役場

遺言執行者選任審判謄本

※家裁の審判で選任された場合

家庭裁判所

相続人全員の印鑑証明書

※遺言執行者が選任されていない場合

市区町村役場

遺産分割調停・審判により相続した場合は例外です。以下の書類を準備しましょう。

【遺産分割調停・審判により相続した場合の必要書類】

状況

書類名

入手先

費用

遺産分割調停・審判

共通

不動産取得者の住民票

市区町村役場

300円/1

相続する不動産の

固定資産評価証明書

不動産所在地の

市区町村役場

200~400円程度/1

※自治体により異なる

被相続人の死亡時の戸籍謄本

※調書・審判書に死亡年月日の記載がない場合

市区町村役場

戸籍謄本:450/1

住民票の除票:300/1

戸籍の附票:300/1

被相続人の住民票の除票

または戸籍の附票

※調書・審判書の被相続人最後の住所と登記簿上の住所が一致しない場合

遺産分割調停による

相続の場合

調停調書

(正本・謄本いずれか)

家庭裁判所

150円/1

遺産分割審判による

相続の場合

審判書

(正本・謄本いずれか)

家庭裁判所

150円/1

確定証明書

家庭裁判所

150円/1

必要書類を準備する時には、以下の3つに注意して準備をしてください。

【相続登記の必要書類を準備する時の注意点】

・住民票の除票と戸籍の附票は保存期限が過ぎて取得できない場合がある
・基本的に必要書類に有効期限はないが例外もある
・相続登記を他の人に依頼するなら委任状が必要

また、2024年4月1日より相続登記は義務化されます。義務化後は、義務化前に相続をして相続登記をしていなかった不動産についても対象です。

義務化には申請期限がありますので、期限内に申請を済ませるようにしてください。正当な理由なく、相続登記を行わなかった場合は罰則の対象となるので要注意です。

この記事が、相続登記の必要書類の準備で悩んでいる方の力になれることを願っています。

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