弁護士 西村 学
弁護士法人サリュ代表弁護士
大阪弁護士会所属
関西学院大学法学部卒業
同志社大学法科大学院客員教授
弁護士法人サリュは、全国に事務所を設置している法律事務所です。業界でいち早く無料法律相談を開始し、弁護士を身近な存在として感じていただくために様々なサービスを展開してきました。サリュは、遺産相続トラブルの交渉業務、調停・訴訟業務などの民事・家事分野に注力しています。遺産相続トラブルにお困りでしたら、当事務所の無料相談をご利用ください。
弁護士 西村 学
弁護士法人サリュ代表弁護士
大阪弁護士会所属
関西学院大学法学部卒業
同志社大学法科大学院客員教授
弁護士法人サリュは、全国に事務所を設置している法律事務所です。業界でいち早く無料法律相談を開始し、弁護士を身近な存在として感じていただくために様々なサービスを展開してきました。サリュは、遺産相続トラブルの交渉業務、調停・訴訟業務などの民事・家事分野に注力しています。遺産相続トラブルにお困りでしたら、当事務所の無料相談をご利用ください。
「非上場株を相続すると、相続税はどのくらいかかる?」
「非上場株を相続する流れを知りたい」
「非上場株は相続した方がいい?しない方がいい?」
そう思っていませんか?結論からお伝えすると非上場株は相続税が最大55%にもなるほど高く、売却もしずらいため、相続するメリットはあまりありません。
しかも相続税の納付期限は故人が亡くなってから10ヶ月以内と定められていることや、他の相続税のように物納で納めることが困難なため、非上場株の相続税の支払いだけで生活が苦しくなる可能性もあるのです。
非上場株を相続したくない場合は、売却か相続放棄を選択しましょう。
ただし、相続人が会社の後継者である場合は、今後も経営を続けていくために非上場株を相続する選択が必要になるでしょう。その際に行うべき非上場株の相続の流れは、次の通りです。
非上場株を相続する手順 |
【STEP①】非上場株式の相続を株式発行会社に申し出る 【STEP②】税理士や会計士による非上場会社の株式評価(相続税の計算)をする 【STEP③】相続人による遺産分割協議を行う 【STEP④】株主名簿の書換えを行う 【STEP⑤】相続税の申告、納付の手続きをする |
非上場株を相続する場合は、特例が使える場合もあります。少しでも相続税を軽減するために特例を利用できるかを事前に確認しておくと安心です。
この記事では、次のポイントについて解説していきます。
この記事のポイント |
◎非上場株の相続税の計算方法 ◎非上場株を相続しない方がいい理由 ◎非上場株を相続しない場合にとる方法 ◎非上場株を相続する場合の流れ ◎非上場株を相続する場合に使える特例 |
この記事を最後までお読みになると、非上場株の相続税や非上場株を相続しない方が良い理由、相続しないとすればどのような方法を取るべきかが分かります。会社の後継者などで非上場株を相続する場合でも、相続の流れや必要書類、使える特例を知ることができ、非上場株の相続に十分に備えることができるでしょう。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
相続の弁護士費用に、新しい選択肢を。
サリュは、お客様の弁護士費用の負担を軽減するため、
月額料金プランと7.7%着手金無料プランを用意しました。
最良の法的サービスを、もっと身近に。
相続の弁護士費用に、
新しい選択肢を。
サリュは、お客様の弁護士費用の負担を軽減するため、
月額料金プランと
7.7%着手金無料プラン
を用意しました。
最良の法的サービスを、もっと身近に。
冒頭でもお話した通り、非上場株を相続すると相続税が最大55%にもなり、かなり高額になります。なぜそれほどに高額になってしまうのかと言うと、基本的に相続税は金額が大きいほど税額が高くなる「累進課税制度」が採用されていて、その税率は10%〜最大55%です。
【累進課税制度】
法定相続の取得金額 | 税率 |
1,000万円以下 | 10% |
3,000万円以下 | 15% |
5,000万円以下 | 20% |
1億円以下 | 30% |
2億円以下 | 40% |
3億円以下 | 45% |
6億円以下 | 50% |
6億円超 | 55% |
参考:国税庁HP
この「累進課税制度」を使う際、株式の評価額を参考にしなければなりません。ですが、非上場株は市場にマーケットがなく株価が決まっていないため、次の3つの方法で暫定的に評価を行うことになります。
この計算は非常に複雑で、専門知識がないと正確に理解、判断することは難しいものです。ただ、どのように計算されていくのか大まかな流れを知っておくことは大切なので、説明していきますね。
株式の評価方法は次の3つです。
①類似業種比準方式
②純資産価額方式
③配当還元方式(小株主に特例的に使用)
基本的には①類似業種比準方式または②純資産価額方式の計算方法で算出します。このうち、①類似業種比準方式か②純資産価額方式のどちらの計算方法を使うかについては、会社規模で判断していきます。
会社規模とは、主に次の分類です。
会社規模 | 計算方法 |
大会社 | 類似業種比準価格100% |
中会社の大 | 類似業種比準価額×90%+純資産価額×10% |
中会社の中 | 類似業種比準価額×75%+純資産価額×25% |
中会社の小 | 類似業種比準価額×60%+純資産価額×40% |
小会社 | 原則として純資産価額方式により評価。ただし、類似業種比準価額×50%+純資産価額×50%も可能 |
ここで、会社規模をどのように判断するかは、次の表を見てください。
表にあるように、会社規模は「①従業員数」「②総資産価額」「③売上高」の3つのポイントを軸に決めていきます。
判定方法は次の2ステップです。
【ステップ1】従業員数と総資産価額を比較し、いずれか少ない値の方で判定する 【ステップ2】次に、取引金額と比較して、いずれか大きい値の方で会社規模を最終判定 |
判定基準3つ |
判定 |
||||||
① 従業員数 |
②総資産価額 |
③売上高 |
会社 規模 |
||||
卸売 |
小売・ サービス |
そのほか |
卸売 |
小売・ サービス |
そのほか |
||
70人以上 |
ー |
ー |
ー |
ー |
ー |
ー |
大会社 |
35人超 |
20億円以上 |
15億円以上 |
15億円以上 |
30億円以上 |
20億円以上 |
15億円以上 |
|
35人超 |
4億円以上 20億円未満 |
5億円以上 15億円未満 |
5億円以上 15億円未満 |
7億円以上30億円未満 |
5億円以上20億円未満 |
4億円以上15億円未満 |
中会社の 「大」 |
20人超35人以下 |
2億円以上 4億円未満 |
2.5億円以上 5億円未満 |
2.5億円以上 5億円未満 |
3.5億円以上7億円未満 |
2.5億円以上5億円未満 |
2億円以上4億円未満 |
中会社の 「中」 |
5人超 20人以下 |
7,000万円以上2億円未満 |
4,000万円以上2.5億円 未満 |
5,000万円以上2.5億円未満 |
2億円以上3.5億円未満 |
6,000万円以上2.5億円 未満 |
8,000万円以上2億円未満 |
中会社の 「小」 |
5人以下 |
7,000万円未満 |
4,00万円 未満 |
5,000万円未満 |
2億円未満 |
6,000万円 未満 |
8,000万円未満 |
小会社 |
また、③配当還元方式の場合は特例的に使います。具体的には、「主に配当金をもらうために使われている株式」である場合です。
これらの方法で非上場株の価値を判断した場合に、実際には買い手がつかず市場価値がないのにも関わらず多額の相続税が発生してしまう、という事態になってしまうという訳です。
このように、3つの計算式はどれも複雑で、専門的な知識がないと正確に判断することはできません。非上場株の相続において評価額を知りたい場合は、迷わず相続の専門家に相談することがおすすめです。
前にもお伝えした通り非上場株の相続はデメリットが非常に大きく、基本的には相続しない方がいいと言えます。
非上場株を相続しない方がいい理由と、例外的に相続する場合について詳しくお話していきます。
非上場株を相続しない方がいい理由は次の3つです。
非上場株を相続しない方がいい理由3つ |
①相続税が高い ②売却できない ③非上場株を相続しても会社の不動産や経営権を引き継げるわけではないので保有する意味がない |
「①相続税が高い」というお話は先ほどした通り、相続税が最大55%にもなるからです。「②売却できない」については、非上場ということで買い手がつくことはほぼありません。
つまり、売れないものを持っている上に高額な税金がかかってしまうので、非上場株の相続はリスクの方が大きいのです。
さらに、非上場株を相続しても何かできることが増えるわけではありません。と言うのも、非上場株を相続するということは、あくまでも株式の相続です。会社そのものや社長の地位、経営権を引き継げるわけではありません。
これらの理由から、非上場株を相続してもメリットはなく、デメリットの方が大きいことがお分かりになるでしょう。
一般の人が非上場株を相続するのはデメリットしかありませんが、会社の後継者である場合は非上場株を相続せざるを得ないでしょう。そもそも非上場株のメリットはその事業の将来への先行投資の意味合いが強いからです。
相続人が会社の後継者である場合は、非上場株の相続が今後の会社の経営に必要なことになります。メリットデメリットで相続を判断するというよりも、今会社の経営にとって必要なことになるため、デメリットが大きくても相続することになります。
先ほど、非上場株は相続しない方がいいとお話しましたが、相続しない場合は次の2つの方法をとることになります。
①売却(生前に行う)
②相続放棄
それぞれ、どのような手順で進めていくのか、具体的にお話していきますね。
まずは、生前に非上場株式を売却することを検討しましょう。ただ、非上場株式は証券取引所に上場していない株式になるため、譲渡制限が設けられている場合が多いです。そのため、誰でも簡単に売却できるわけではありません。
非上場株式を売却するためには、次の手順で進めることが必要です。
①買い手の候補を探す
②買い手候補との交渉
③株式譲渡の承認請求
④株式譲渡契約の締結
4つのステップについて、もう少し詳しくお話ししていきましょう。
非上場株を売却するためには、まず買い手を探さなければなりません。ただ、前にもお話しした通り、非上場株に買い手がつくことは稀で、自分で探すのは至難の業です。
なお、株式の売買を専門にしている仲介会社などに依頼して買い手の候補を探す方法もあります。ただし、非上場株式の売却の仲介業者は違法な業者も多いようです。そのため、金融商品取引業者として登録をしている適法な業者を選択するようにしましょう。
自社株を欲しがるケースもある |
第三者の買い手が見つからなくても、発行会社自体が自社株を欲しがっているケースもあります。 例えば、相続により株式の所有者が分散してしまうリスクや、株主増加で会社の支配権が維持できなくなるリスクが考えられる場合です。 まずは会社に非上場株の買取を打診してみて、厳しいようであれば第三者の買い手を探すという手順がおすすめです。 |
買い手となってくれそうな人が見つかったら、次は交渉段階に入ります。買い手との交渉では主に次の3点を話し合います。
・売却条件
・金額
・取引先の扱い
・従業員の扱い
など、さまざまな条件を決めていきます。こちらも、自分で交渉するよりも、仲介会社に依頼する方がスムーズに進むでしょう。
買い手との交渉が締結したら、株式譲渡について会社に承認を取っていきます。具体的には、株主総会または取締役会での決議が必要です。
もし非上場株の売却が会社で承認されなかった場合、売主への通知も忘れないようにしましょう。
非上場株の売却について、無事会社の承認も得ることができたら、いよいよ株主譲渡契約の締結です。売却金額、従業員の取り扱い、取引先の扱いなど最終契約書の内容をよく確認し、契約を結んでいきましょう。
【譲渡所得時及びみなし譲渡所得税】譲渡するにも税金がかかる |
非上場株を譲渡できたとしても、譲渡所得税またはみなし譲渡所得税の納付が義務付けられることを覚えておきましょう。 譲渡所得税とは、譲渡において発生した利益に対して課せられる税金のことです。 非上場株の譲渡価格から株式取得価格、経費、などを引いて算出します。 譲渡取得税は基本15%の所得税、5%の住民税、所得税率2.1%である0.315%の復興特別所得税を合わせた20.315%になります。 注意が必要なのが「みなし譲渡所得税」です。 みなし譲渡所得税とは、実際には譲渡益がないのに利益とみなされて課税されてしまうことです。 みなし譲渡税が課税されるのは、次の3つのケースです。 ①会社に無償で財産を渡した ②会社に時価の半額未満で売却した(低額譲渡) ③遺言書で財産を受け取った人が限定承認を行った(限定承認とは、相続人が相続したプラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続すること) 3つのケースに当てはまる場合は、結果的に税負担が大きくなってしまう可能性があるので、専門家に相談した方が良いでしょう。 |
生前に非上場株を売却できなかった場合、相続放棄をするという手段があります。
相続放棄は、相続が発生した日から3ヶ月以内に申告しましょう。
ただ、相続放棄をすれば非上場株の相続を放棄するだけでなく、そのほかの故人の遺産はすべて相続できません。そのため、安易に相続放棄を決めるのではなく、あくまでも最終手段として考える必要があります。
先ほどは、非上場株を相続しない場合について、手段と流れを説明してきました。そこで次は、非上場株を相続する場合の流れについてお話ししていきましょう。
非上場株を相続する場合の流れは、次のようになります。
非上場株を相続する場合の流れ |
【STEP①】非上場株式の相続を株式発行会社に申し出る 【STEP②】税理士や会計士に非上場会社の株式評価(相続税の計算)をしてもらう 【STEP③】相続人による遺産分割協議を行う 【STEP④】株主名簿の書換えを行う 【STEP⑤】相続税の申告、納付の手続きをする |
それぞれのステップについて、もう少し詳しく説明していきますね。
非上場株は勝手に相続することができません。まずは、株式を発行する会社に申し出る必要があります。
申し出る際は、遺言書の内容や相続人である旨をはっきりさせておきましょう。
次に、非上場株の株式評価、すなわち相続税の計算を行います。前にもお話しした通り、非上場株の相続税の計算は複雑で、相続人が複数いる場合は遺産分割協議にも大きな影響を及ぼし兼ねません。そこで、税理士や会計士に依頼して、プロの判断でしっかりと評価額を算定してもらいましょう。
相続人が複数いる場合は、誰が非上場株を相続するのかを遺産分割協議にて決めておかなければなりません。後々トラブルに発展しないよう、遺産分割協議は次の3点に注意して行いましょう。
・相続人全員出席のもとで行う
・出席できない相続人がいる場合は、その相続人の意思を書面で残す
・弁護士などの専門家を交えて協議を行う
協議で決まった内容は必ず書面に残し、相続人全員のサインと実印を押した遺産分割協議書を作成しておきましょう。
もし、協議が難航してしまった場合は調停に持ち込まれることになります。遺産分割の調停について詳しく知りたい人は、「遺産分割調停」について書かれてこちらの記事も参考にしてみてください。
株主名簿を書き換えなければ権利を行使することができないので、相続人は非上場株の発行会社に対し、必要書類を添えて株主名簿の書き換えを依頼します。
必要書類は次の通りです。
・株式名義書換請求書兼株主票
・株券
・遺言書
・印鑑証明書
・戸籍謄本
・(遺言書がない場合)共同相続人同意書または遺産分割協議書
相続税の申告、納付は、相続が発生した日から10ヶ月以内に行いましょう。期限を過ぎてしまうと、延滞料や利子を追加徴収されてしまう可能性があります。
何度もお話をしていますが、非上場株を相続する場合は相続税が高額になります。そのため、非上場株を相続する人が経営者だった場合に高額な課税がされると、その後の事業に悪影響を及ぼすリスクが高くなってしまいますよね。
そこで、非上場株の相続が発生したために事業承継が進まなくなってしまうことを避けるため、国では「事業承継税制」という特例を設けています。
「事業承継税制」とは、一定の要件を満たした場合に、事業の後継者に発生する贈与税または相続税の全額について納税が猶予または免除されるというものです。一定の要件とは、本業を続けていること、株式を売却していないということです。
相続が発生してから最初の5年は毎年届出が必要で、その後は3年ごとに届出が必要になります。最終的には、後継者が亡くなり相続が発生するか、生前贈与を使って贈与をすることで、猶予されていた税金が免除になる仕組みです。
「事業承継税制」についてさらに詳しく知りたい人は、中小企業庁のHPを参考にしてみてください。
ここまでのお話しでもお分かりの通り、非上場株の相続は相続税の計算や相続の手続きなど、複雑で難しいものになります。
万が一間違った手続きをしてしまうと会社にも迷惑がかかるリスクを伴いますので、非上場株の相続は最初から専門家に依頼することがおすすめです。
相続を依頼できる専門家は4つありますが、得意とする分野が異なります。
士業の種類 | 得意とする対応範囲 |
弁護士 | 相続トラブルの解決、複雑な法律問題の解決(法律全般) |
司法書士 | 不動産移転登記 |
税理士 | 相続税 |
行政書士 | 各種書類の提出 |
非上場株の相続においては、この4つの士業の中でも会社の法律に詳しい弁護士に依頼することがおすすめです。
なぜなら非上場株の相続では通常の相続の流れに加え、株式の書き換えなど非上場株の移行手続きなども発生するため、すべてを安心して任せられる依頼先を選ぶことが重要だからです。
当事務所では、相続問題はもちろん、企業法務に注力する弁護士も在籍します。幅広い知識と実績で、非上場株の相続をトラブルなくスムーズに進めていくことができます。
当事務所のおすすめポイントは次の5つです。
①リーガルスタッフとの連携で小さな悩みから相談可能です
弁護士だけでなくリーガルスタッフが常駐していますので、小さな悩みをいつでも相談していただけます。
②月額プランで弁護士費用を最小限に抑えられます
業務の期間によって報酬が変わる月額プランと利益の大きさによって報酬が変わる着手報酬プランの2種類の料金プランを用意。月額プランは、早期解決が実現すれば結果的に費用を抑えることができます。
③全国10箇所に事務所を設置しています
埼玉、東京、千葉、横浜、静岡、名古屋、神戸、大阪、山口、福岡の全国10箇所に事務所を設置しているため、地方の方の問題にも対応できます。
④複雑な相続問題も解決してきた豊富な実績を誇ります
預貯金の使い込みによる不当利得返還請求や損害賠償請求が絡む事案、相続開始が20年以上も前で一部の財産について時効取得が絡む事案など、複雑な相続事案を解決に導いてきた実績があります。
⑤司法書士や税理士との連携で相続税の申告までサポートできます
当事務所では相続登記に精通した司法書士や、相続税申告ができる税理士との密な連携を図っています。そのため、相続税の申告までトータルサポートが可能。それぞれの手続きをそれぞれの専門家に依頼する手間を省き、依頼者の負担を軽減します。
当事務所が気になる人は、まずは無料相談からお試しください。
いかがでしたか?非上場株の相続について、相続税の計算方法や相続税が高額になるため相続にはデメリットの方が大きいというお話しをしてきました。
最後にこの記事をまとめると、
◎非上場株を相続すると相続税は最大55%
◎非上場株の評価額の計算方法は3つ
①類似業種比準方式
②純資産価額方式
③特例的な評価方法である配当還元方式
◎非上場株を相続しない方がいい理由
①相続税が高い
②売却できない
③非上場株を相続しても会社の不動産や経営権を引き継げるわけではない
◎非上場株を相続するケースは会社の後継者である場合
◎非上場株を相続したくない場合に取れる手段は次の2つ
①売却
②相続放棄
◎非上場株を相続する場合の流れは
①非上場株式の相続を株式発行会社に申し出る
②税理士や会計士に非上場会社の株式評価(相続税の計算)をしてもらう
③相続人による遺留分協議
④株主名簿の書換え
⑤相続税の申告、納付の手続き
◎非上場株の相続には事業承継税制の特例を利用しよう
以上になります。この記事でもお伝えしている通り、非上場株の相続は一般の人にとってはデメリットしかありません。非上場株を相続してしまうと、高額な相続税が課税され、10ヶ月以内に現金で納付しなければならなくなりますので、早めに相続対策をしておくことが大切です。