遺産分割調停とは|流れや注意点&データで分かる調停の実態

弁護士法人サリュ代表弁護士 西村 学
この記事の監修者
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遺産分割方法で他の相続人と揉めていて、遺産分割調停を申し立てるべきか迷っている」

「遺産分割調停はどのようなものか詳しく知りたい」

遺産分割協議がいつまで経ってもまとまらない場合、遺産分割調停に進んだ方がいいのか悩みますよね。

遺産分割調停を申し立てるべきかどうかは相続の状況によって異なります。

本記事では遺産分割調停への理解を深めるために、下記基本情報を始め詳しく紹介していきます。

調停は個室での話し合いにより解決法を探る手続きであるため、法廷で厳粛に行われる裁判ほど利用のハードル高くありません。費用も収入印紙1200円/人+郵便切手代と、少ない金額で行なえます

また、遺産分割協議は終わりの見えない中進めていきますが、遺産分割調停を申し立てれば最終的には遺産分割を終わらせることができます

遺産分割協議でこれ以上進展が望めないと判断した場合は、遺産分割調停で解決を目指すことを検討しましょう。

本記事では、遺産分割調停に関して次のように内容をまとめました。

本記事のポイント
遺産分割調停とは|基礎知識・解決が期待できる理由・統計データ
遺産分割調停を申し立てるべきケース・申し立てるべきでないケース
遺産分割調停の流れ・方法
弁護士に依頼する場合|メリットと費用・探し方
遺産分割調停を有利に進めるポイント

この記事を読めば遺産分割調停について必要な情報を理解し、調停を申し立てるべきかどうか判断できるようになります。

そして、調停を申し立てると決めた場合はその手順や方法などの知識を身に着け、申立てを始めることができます。

是非最後まで読んでいってください。

目次

遺産分割調停とは

遺産分割協議がまとまらない場合、遺産分割調停の申し立てを検討される方も多いでしょう。

そこで本章では遺産分割調停を申し立てるべきか否か判断するために、下記3点をお伝えしていきます。

【遺産分割調停とは】

遺産分割調停の基礎知識
遺産分割調停により解決が期待できる理由
データで見る遺産分割調停の実態|申立て結果・平均期間・回数

まずは遺産分割調停がどのようなものか理解するために調停の基礎知識をお伝えし、次に遺産分割調停でどのように問題を解決できるのかを解説していきます。そして実際に行われた調停の統計を基に調停の傾向をお示しします。

遺産分割調停の基礎知識

遺産分割調停とは、調停委員に間をとりもってもらい、当事者同士の話し合いで遺産分割の解決を模索することです。

遺産分割協議を行ったものの遺産分割方法について意見がまとまらなかった場合に利用できる制度です。

例えば、父親が亡くなって長男Aと次男Bが相続人になったケースを考えてみましょう。遺産は父親が住んでいた自宅のみです。

二人で遺産分割協議を始めますが、長男Aが「自分が長男だから父の自宅は自分が継ぐべき」と主張して譲りません。次男Bが「遺産は半分ずつ分けるべき。家を売ってその売却金を平等に分けたい」と説得しても、長男Aは聞く耳を持ちません。

長男Aが説得に応じないため、次男Bは遺産分割調停を申し立てます。調停で「Aさんの主張は法的に通らない。遺産は法定相続分に従って分けましょう」と調停委員から法的根拠をに説得され、ようやく長男Aも遺産分割に応じることになりました。

このように、相続人同士だけの話し合いでは解決できなかったことを、第三者である調停委員から客観的な助言をもらいながら解決を図るのが遺産分割調停です。

遺産分割調停の基礎知識は下表の通りです。

【遺産分割調停の基礎知識】

目的調停委員を交えた話し合いで遺産分割方法を決める
進め方中立な立場である調停委員が間に入り、双方の意見を聞き入れながらアドバイスや解決案を伝え、妥協点を見出していく
方法・自分で行う ・弁護士に依頼する
費用の目安調停費用:収入印紙1200円分 ※連絡用の郵便切手代が別途必要 ※弁護士依頼の場合は別途弁護士費用発生(目安:数十万円~数百万円
期間の目安数ヶ月~数年
【調停委員とは】
裁判所に任命された裁判所の非常勤職員。
一般市民の良識を反映させるために紛争解決に向けてサポートにあたる。
主に弁護士や司法書士、地域で活躍している社会経験が豊富な人が選ばれる。
(詳細:調停委員 | 裁判所

話し合いといっても、当事者同士が直接顔を合わせる必要はありません調停委員が交互に話を聞いてくれるので、相手方と対面せずに済むのも調停の大きな特徴です。

遺産分割調停は自力で行うことも可能ですが、弁護士に依頼するという選択肢もあり、現に遺産分割調停では8割の人が弁護士を選任しています

調停申立費用そのものは大きな負担にならない額ですが、弁護士に依頼すると弁護士費用が高額になるケースが多いので、その点を理解した上で依頼するようにしましょう。

その辺りの弁護士に関する情報は「弁護士に依頼するメリットと費用・探し方」で詳しく解説していきます。

遺産分割調停なら解決が期待できる理由

遺産分割調停に進むと紛争を解決できる可能性が高まります。

話し合いで解決できなくて困っているのに、調停も話し合いなら解決は望めないのでは?と疑問に思われる方も多いでしょう。

確かに遺産分割調停は遺産分割協議の延長上にありますが、他方で次のような側面があるため解決に結びつきやすくなっています。

【遺産分割調停なら解決が期待できる理由】

調停委員に間に入ってもらうことで冷静になれる
調停委員から解決案を提案してもらえる
法的に公平な分割を実現できる

調停委員に間に入ってもらうことで冷静になれる

遺産分割協議は当事者同士の話し合いなので、お互い自分の利益を主張するばかりで話し合いが激化する傾向にあります。

さらに相続人は親族同士であるためお互いに遠慮がなく感情的になってしまいがちです。

一方、遺産分割調停では調停委員という全く中立の立場の第三者が同席することにより、当事者たちも冷静さを取り戻しやすくなります。

落ち着きを保つことで状況を整理しやすく、解決に向けて話し合いが進みやすいでしょう。

   

調停委員から解決案を提案してもらえる

調停委員は間をとりもつだけではなく、双方の主張を汲んだ上で解決策の提案もしてくれます。

調停委員が当事者だけでは思いつかなかった遺産分割方法を示してくれることもあるでしょう。

例えば、不動産の相続で現物分割・換価分割・代償分割のいずれにするかで揉めているときに、調停委員から分筆という方法もあることを提案してもらい、話し合いが進展したという事例があります。

法的に公平な分割を実現できる

当事者だけで話し合いをすると、どうしても声の大きい人や年上の人が主張を押し通しがちです。

一方、調停であれば調停委員が法的観点から公平な遺産分割方法に誘導してくれるので、相手側が理不尽な主張をしたとしても簡単には通りません

例えば兄弟で相続争いが起きており、兄が「長男だから」という理由で過剰な財産の承継を主張していても、調停委員からそれは実現困難であることを説得してもらえます。

データで見る遺産分割調停の実態

遺産分割調停を申し立てたら、いつ・どのように解決するのでしょうか。また、何回ぐらい調停を行わなければいけないのでしょうか。

結論としては「ケースにより全く異なる」ではありますが、司法統計のデータから傾向をつかむことはできます。

ここでは2020年度の司法統計から下記項目をグラフ化しましたので、参考にしてください。

【データで見る遺産分割調停の実態】

申立ての結果
審理期間
審理回数

申立ての結果:44%が調停で終局

遺産分割調停を申し立てた結果、最終的にどのように決着がついたかを示したデータがこちらです。

出典:司法統計情報 | 裁判所 – Courts in Japan

申立て総数11303件のうち、44%が調停成立終局し結果になっています。

調停に代わる審判とは
調停で当事者同士の合意が見込めない場合、調停係属のまま審判の形で結論が示されること。
裁判所が当事者の諸事情を考慮して、当事者の趣旨に反しない限度で行われる。
(詳細:家事審判法24条1項調停手続一般 3. 調停の効力等-調停不成立| 裁判所

次に申立ての取下げが約2割を占めており、次に審判に移行したのが8%でした。

審理期間:64%が1年以内

続いては遺産分割調停にかかった期間のデータです。

出典:司法統計情報 | 裁判所 – Courts in Japan

6月~1年以内に終わったケースが34%と最も多いですが、全体的にバラつきがあることが分かりますね。

過半数である64%が1年以内に解決していますが、一方で2、3年かかることも珍しくないことが読み取れます。

1-3-3.審理回数:過半数が4回以下

出典:司法統計情報 | 裁判所 – Courts in Japan

こちらも期間同様バラつきがある結果となりました。最多層は6~10回ですが、過半数は4回以内で終わっているのが見てとれます。

調停は月1回ペースで開催されることから、当然審理期間とある程度比例する結果となります。

遺産分割調停を申し立てるべきケース

遺産分割調停について大まかな知識を身につけた上で、次はどのような状況なら調停を申し立てるべきかをお伝えしていきます。

ここでは遺産分割調停を申し立てるべきケースとそうでないケースを紹介していきます。

ご自身の状況と照らし合わせて、申し立てるかどうかを判断しましょう。

《遺産分割調停を申し立てるべきケース》
遺産分割協議で話し合いが決裂した
連絡を無視する相続人がいる
《遺産分割調停を申し立てるべきではないケース
相続を急いでいる
遺産分割以外の相続問題で争っている

遺産分割調停を申し立てるべきケース

下記2つのケースにあてはまる場合は遺産分割調停を申し立てましょう。

■遺産分割協議で話し合いが決裂した

遺産分割協議で当事者同士の主張が折り合わず、話し合いが平行線でこれ以上進展が見込めないと判断した場合は遺産分割調停に進みましょう。

調停であれば調停委員が間をとりもって公平な分割方法を提案してくれるので、話し合いが解決に向かう可能性が高まります。

「家長だから全て継ぐ」と理不尽な主張をしてくる人がいるケースや「相続放棄しないなら絶縁する」と脅してくる人がいるケース、相続人同士仲が悪くて話し合いどころではないケースも調停を申し立てることをおすすめします。

■連絡を無視する相続人がいるとき

遺産分割協議に参加してくれない相続人がいる場合も遺産分割調停に移行すべきです。

調停を申し立てると裁判所から呼び出し状が届くため、これまで非協力的だった相続人も呼び出しに応じることが大半です。仮に相手が呼び出し状を無視して調停にも出席しなかった場合、そのまま審判に移行して審判が下されるので、強制的に遺産分割を終わらせることができます。

遺産分割調停を申し立てるべきではないケース

下記2つのケースにあてはまる場合は遺産分割調停ではなく、別の手続きをとりましょう。

■相続を急いでいる

何らかの理由で遺産分割を早急に実現したい場合は、遺産分割調停は見送った方がいいかもしれません。

遺産分割調停は解決まで長い期間を要します。早くても数ヶ月、長ければ数年かかるケースもあります。調停は原則月1回ペースで行われるため、早く解決したい人には向いていないでしょう。

早期解決を望む場合は弁護士に相談することをおすすめします。

調停は調停委員が公平な立場を保つのに対し、弁護士は依頼者の立場で依頼者の利益のために相手側と交渉するのが仕事です。

弁護士に依頼しても早期解決できるとは限りませんが、弁護士に意向を伝えてスピーディに進行してもらいましょう。

弁護士に依頼する場合の費用や選び方についてはこちらの記事でも解説しているので、併せてご一読ください。

■遺産分割以外の相続問題で争っている

遺産分割調停はあくまで遺産分割方法を決めるための法的手続きです。

下記に該当する問題は遺産分割以前の段階であるため、遺産分割調停申立てではなく別の手続きをとらなければいけません。

◎遺言が無効であると主張したい

◎相続人の範囲や能力について揉めている(認知症、行方不明、未成年の人がいる、等)

◎相続財産について争いがある

上記にあてはまる場合は裁判所ホームページを参考にそれぞれ適切な手続きを進めていきましょう。

遺産分割調停手続のご利用にあたって | 裁判所

遺産分割調停の流れ

実際に遺産分割調停を申し立てると決断した場合、どのように進めていくべきか、まずは全体の流れを把握しましょう。

ここではご自身で行う場合にすべきことを伝えていきますが、弁護士に依頼されるご予定の方も目を通しておいてください。

弁護士に任せるといっても丸投げできるわけではなく、二人三脚で進めていく必要があるので、調停について基礎知識を身に着けておく必要があるからです。

遺産分割調停は下図の流れで進めていきます。

それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

STEP①家庭裁判所へ申し立てる

まずは必要書類を揃えて家庭裁判所に申し立てます。

必要書類や申立て方法など詳細は次章「遺産分割調停の申立て方法」で詳しく解説していきます。

事案によっては調停ではなく審判から始めるべきと判断されるケースもあります。

STEP②裁判所から呼び出し状が届く

申立てが受理されるとしばらくして裁判所から相続人全員に呼び出し状が届きます。

STEP③調停が開催される《申立てから約1,2ヶ月後》

裁判所に出向いて第1回調停が開催されます。

場所は法廷ではなく調停室という個室で非公開に実施されます。待機する部屋も用意されており、申立人と相手方と交互に呼ばれて調停委員と話をします。

最初と最後は当事者全員が同席して説明が行われますが、希望すれば対面しないように配慮してもらえます。

以降も調停は月1回ペース、平日に数時間かけて行われるのが通常です。

STEP④【調停成立なら】調停調書が届く《成立から数日後》

何回かの調停を経て合意に至った場合は調停成立です。裁判所で調停調書が作成されます。

調停調書が自宅に届いたら、それを基に各種の相続手続きを進めていきましょう。調停調書には法的効力があるため、その内容に背くことはできません。

STEP⑤【調停不成立なら】審判に移行する

繰り返し調停を行っても合意に至らなかった場合は審判に移行します。申立てを取り下げない限りそのまま移行するので、改めての申立ての手続きは必要ありません。

遺産分割審判とは…
法廷で裁判官が当事者の意見や資料を基に遺産分割の方法を決定すること。
調停とは異なり、反対する当事者がいても審判に従わなければならない。

審判に移行すれば最終的には裁判官が遺産分割の方法を決めるので、争いを終わらせることができます。

その後は法的効力のある審判書が届くので、それを基に各種相続手続きを進めていきます。

遺産分割調停の申立て方法と注意点

本章では遺産分割調停の始め方について詳細をお伝えしていきます。

【遺産分割調停の始め方】

申立て方法
必要書類
【注意】遺産分割調停は全員で行わなければいけない

申立て方法

遺産分割調停申立ての基本情報は下表の通りです。

【遺産分割調停の申立て方法】

申立てできる人相続人
申立先・相手方相続人のうち一人の住所地の家庭裁判所
 または
・当事者が合意で決めた家庭裁判所 裁判所を探す場合はこちら→各地の裁判所
受付時間平日8:30~17:00(昼休憩有り)
費用収入印紙1200円分/人
・連絡用の郵便切手代

遺産分割調停では申立てを行った側を申立人、申し立てられた側を相手方と呼びます。

受付時間については裁判所により異なるため、事前にホームページか電話で確認しましょう。事前に予約できる場合もあります。

申立て方法についてさらに詳しく知りたい場合は裁判所のホームページをご参照ください。

遺産分割調停 | 裁判所

必要書類

続いて申立てに必要な書類を下表にまとめました。全員提出が必要な書類と、事案によって必要な書類があります。

これらをいちから揃えるには膨大な手間と時間を要します。書類準備に1~2ヶ月はかかると想定しておきましょう。

【必要書類:全員共通】

全員共通申立書 (こちらからダウンロードできます→遺産分割調停の申立書 | 裁判所
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍)謄本
相続人全員の戸籍謄本
相続人全員の住民票または戸籍の附票
相続財産を証明する書面(預金残高証明書や固定資産評価証明書など)

【必要書類:ケース別】

被相続人の子が既に他界・その者の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍)謄本
相続人が父母でどちらかが 既に他界している場合・その者の死亡が分かる戸籍(除籍)謄本
相続人が祖父母の場合・父母の死亡が分かる戸籍(除籍)謄本 (祖父母どちらかが既に他界しているならその者の分も)
相続人が配偶者のみの場合父母の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍)謄本
祖父母の死亡が分かる戸籍(除籍)謄本
兄弟がいた場合その者の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍)謄本
その他参考資料や証拠になるもの
裁判所から提出を求められたもの

【注意】遺産分割調停は全員で行わなければいけない

遺産分割調停は相続人のうちの一人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てるものです。このように、遺産分割調停は全員で行う必要があるため、全員が「申立人」か「相手方」のどちらかに分かれなければいけません

(引用:遺産分割調停 | 裁判所

そのため、対立関係にない相続人がいる場合は共同で「申立人」となって調停を起こすことが一般的です。

その場合は事前に相談しながら協力して調停を申し立てるようにしましょう。

弁護士に依頼するメリットと費用・探し方

遺産分割調停は自分で行うこともできますが、弁護士に依頼することも可能です。

司法統計によると、2020年度の場合、約8割の遺産分割調停で弁護士が関与しています。弁護士を代理人に立てることは調停を進める上で一般的であることが分かりますね。

出典:司法統計情報 | 裁判所 – Courts in Japan

本章では弁護士を依頼した場合どうなるか、そのメリットと費用についてお伝えしていきます

【遺産分割調停で弁護士を依頼した場合】

弁護士に依頼した場合の5つのメリット
弁護士費用:30万円~
弁護士に依頼すべきケース
相続に強い弁護士の選び方

弁護士に依頼した場合の5つのメリット

8割ものケースで調停に弁護士が関与しているというのは、依頼することによって得られるメリットが大きいからに他なりません。

具体的には次のようなメリットを得ることができます。

【弁護士に依頼した場合のメリット】

申立ての手続きを代理してもらえる
代理人として調停に出席してもらえる
主張を代弁してもらえる
調停を早期に進められる
ストレスが軽減される

■申立ての手続きを代理してもらえる

必要書類で述べたとおり、申し立てのための書類を準備するのは大変で時間もかかります。弁護士は書類の作成や取得も行うので、弁護士に依頼することで煩雑な書類準備に頭を悩ませずにすみます。

■代理人として調停に出席してもらえる

調停は平日の日中に行われるため、出席が難しい人もいるでしょう。調停は本人が必ず出席しなければいけない訳ではないため、弁護士に依頼して代理で出席してもらうことが可能です。

■主張を代弁してもらえる

調停の場で自身の主張に説得力を持たせて話すことは簡単ではありません。一方、弁護士は交渉のプロですから、論理的かつ法的根拠を基に説明することができます。調停委員を説得できるように、上手にあなたの主張を伝えてくれるでしょう。

■調停を早期に進められる

調停は早くても数ヶ月、長ければ数年かかります。弁護士なら豊富な知識と経験から効率的に進められるので、不毛な話し合いを避けられる分、調停の進行を早められます。

■ストレスが軽減される

調停は心身ともに負担が重くのしかかり、時間や労力も削られます。弁護士に依頼すると、手続きを代理してもらえるだけでなく、あなたの最大の味方となって共に戦ってくれるため、調停に対する緊張や不安がやわらぐでしょう。

弁護士費用:30万円~

前節のメリットに対して、弁護士を雇うことにデメリットがあるならそれは費用の部分でしょう。

相続問題において弁護士費用は決して安くなく、少なくとも30万円以上、ケースによっては数百万円以上かかることも珍しくありません。

実際の金額は法律事務所や遺産の額によって大きく異なるため、あくまでも目安として下記金額を参考にしてください。

   弁護士費用目安 = 着手金(約22万~55万円) + 報酬金(取得した財産の4%~16%)  

着手金は依頼をするときに支払う前払い金で、報酬金は解決できたときに支払う後払い金です。成功報酬として依頼者が取得した遺産の額の何%かを払います。

弁護士に依頼すべき3つのケース

弁護士のメリットと費用を比べ、依頼するかどうか悩む方も多いでしょう。下記ケースに該当する場合はご自身だけで臨むよりも弁護士に依頼することをおすすめします。

【弁護士に依頼すべきケース】

相手方も弁護士を雇っている
調停のための時間を確保できない
自分で上手く話せる自信がない

■相手方も弁護士を雇っている

相手方が弁護士を立てていると分かったらあなたも弁護士を立てることをおすすめします。前述の通り弁護士は法律と交渉のプロですから、素人では太刀打ちできません相手方有利で調停が進んでしまわないよう、こちらも弁護士の力を借りましょう。

■調停のための時間を確保できない

調停は書類の準備から調停の出席まで多くの時間が必要です。準備不足だったり調停を欠席してしまったりすると調停が不利に進んでしまいかねません仕事などで忙しくて調整が難しい方は弁護士に依頼することをおすすめします。

■自分で上手く話せる自信がない

ご自身の主張や考えを的確に話せないと調停委員に正しく伝わらず、調停の進行が遅れたり、相手ペースで話が進んでしまうおそれがあります。弁護士は交渉のコツを熟知しているので、分かりやすく伝える自信がない方は弁護士に依頼しましょう。

5-4.相続に強い弁護士の選び方

弁護士を探すときは相続に強い弁護士を選ばないといけません。

弁護士にもそれぞれ得意分野があり、相続の実績や知識が豊富な弁護士もいればそうでない弁護士も多く存在します。

相続に詳しくない弁護士だと適切なサポートを受けられず、あなたが希望する遺産分割を実現することが難しくなります。必ず相続に強い弁護士をパートナーに選びましょう。

弁護士を探す主な方法としてはインターネットで検索することが挙げられます。このとき、地域名+弁護士+相続」で検索すれば、相続を専門とする事務所が検索結果に出てくるでしょう。

【遺産分割調停なら当事務所にお任せください】
弁護士法人サリュでは初めての人でも安心してご利用いただけるよう、お客様に寄り添った手厚いサポートを提供しています。
遺産分割でお悩みならどうぞ気軽にご相談ください。

弁護士と専門知識のあるリーガルスタッフの連携体制をとっているため、親身にお客様の相談にのり、迅速に対応することが実現できます。

当事務所では相続問題解決の実績が数多くあり、その一事例を掲載しています。
《解決事例》 ◎月額料金プランで、初期費用を抑えて弁護士に依頼。ご依頼から1年以内の解決を実現した事例 (詳細は解決事例でご覧いただけます。)

初回相談は無料で受け付けております。メールやお電話などで気軽にお申込みください。

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遺産分割調停を有利に進める3つのポイント

ここではあなたの要望を通すために遺産分割調停を有利に進めていくポイントを紹介していきます。

あなたが望む遺産分割方法を実現させるための必勝法はありませんが、少しでもご希望に近づけるためには次のポイントを押さえて取り組むようにしましょう。

【遺産分割調停を有利に進めるポイント】

常識的な言動を心がける
書類の準備に力を入れる
譲れる部分は譲って交渉する

それではひとつずつ詳細をお伝えしていきます。

常識的な言動を心がける

調停では社会人らしいふるまいを心がけるようにしましょう。

非常識的な言動が続くと調停委員の心証を損ねてしまうおそれがあります。中立な立場とはいえ調停委員にも感情がありますから、不利な結果を招きかねません。また、主張や資料の説得性にも疑問を持たれやすくなります

何も高度な能力を求められているわけではないので、最低限の基本的なマナーが守られていれば問題ありません。

具体的には次の項目を必ず守るようにしましょう。

【気を付けるべき最低限のマナー】

遅刻しない
人の話を聞く
聞かれたことに答える
嘘をつかない
話を誇張しない
罵倒したり攻撃的な態度を取らない

書類の準備に力を入れる

書類の準備は入念に行いましょう。

裁判所では提出された書類はかなり重視されます。仮に調停が不成立で終わってしまっても、書類はそのまま審判にも引き継がれて判断材料となるため、書類の収集・作成は非常に重要です。

また、口頭で論理的にかつ分かりやすく話すことは慣れていないと難しいです。その点、よく整理された書面だと主張をより正確に相手に伝えることが期待できるでしょう。

効果的な書類準備のためには次のポイントを押さえて作成してください。

【書類の準備のポイント】

強く主張したい部分は書面に記載する
客観的な事実の主張と評価の主張を分け、問題点や根拠なども整理して書く
証拠や資料を揃える

譲れる部分は譲って交渉する

調停では妥協する姿勢を見せることも重要です。

調停は話し合って妥協点を決めることで解決を目指すため、あなたの要望を100%通すことは難しいと思ってください。

どうしても譲れない部分だけをしっかり主張して、重要視していない部分は歩み寄る姿勢を見せましょう。

そうすると調停委員の心証も良くなり、「譲歩してくれたからそちらも譲ってはどうか」と相手に提案してもらいやすくなります。

まとめ

遺産分割調停について理解を深められましたか。

本文でお伝えした内容を最後にもう一度振り返りましょう。

まずは遺産分割調停がどのようなものか理解できるよう基本情報について紹介しました。

遺産分割調停とは
遺産分割調停の基礎知識
遺産分割調停により解決が期待できる理由
データで見る遺産分割調停の実態|申立て結果・平均期間・回数

次にあなたの状況で調停を申し立てるべきか否か判断できるよう申し立てるべきケースとそうでないケースをお伝えしました。

遺産分割調停を申し立てるべきケース
遺産分割協議で話し合いが決裂した連絡を無視する相続人がいる
遺産分割調停を申し立てるべきでないケース
相続を急いでいる遺産分割以外の相続問題で争っている

調停を申し立てると判断した方のために、調停の流れと申し立て方法について解説しました。

遺産分割調停の流れ
STEP①家庭裁判所へ申し立てる
STEP②裁判所から呼び出し状が届く
STEP③調停が開催される《申立てから約1,2ヶ月後》
STEP④【調停成立なら】調停調書が届く《成立から数日後》
STEP⑤【調停不成立なら】審判に移行する
遺産分割調停の申立て方法と注意点
申立て方法
必要書類
【注意】遺産分割調停は全員で行わなければいけない

そして調停を弁護士に依頼した場合はどうなるのか、そのメリットと費用を説明しました。

弁護士に依頼する場合|メリットと費用・探し方
弁護士に依頼した場合の5つのメリット
弁護士費用:30万円~
弁護士に依頼すべき3つのケース
相続に強い弁護士の探し方

最後に、調停で希望する結果を得るために遺産分割調停を有利に進めるポイントを紹介しました。

遺産分割調停を有利に進めるポイント
常識的な言動を心がける
書類の準備に力を入れる
譲れる部分は譲って交渉する

本記事を基に遺産分割調停を申し立てるか否か判断いただき、ご要望に沿った解決を実現されることを願っております。


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