遺留分の弁護士費用|着手金・成功報酬で決まる相場を詳しく解説

この記事の監修者
弁護士西村学

弁護士 西村 学

弁護士法人サリュ代表弁護士
大阪弁護士会所属
関西学院大学法学部卒業
同志社大学法科大学院客員教授

弁護士法人サリュは、全国に事務所を設置している法律事務所です。業界でいち早く無料法律相談を開始し、弁護士を身近な存在として感じていただくために様々なサービスを展開してきました。サリュは、遺産相続トラブルの交渉業務、調停・訴訟業務などの民事・家事分野に注力しています。遺産相続トラブルにお困りでしたら、当事務所の無料相談をご利用ください。

「遺留分について弁護士に相談したいけれど、依頼した場合の費用っていくらくらいだろう?」

遺留分侵害額請求をする場合、または遺留分侵害額請求をされてしまった場合に、弁護士に相談したいと考える方は多いでしょう。しかし同時に、費用がいくらになるか心配な方も多いのではないでしょうか。

遺留分について弁護士に依頼した場合の費用は、法律事務所によってかなり異なりますが、以下がおおよその目安となります。

※弁護士によって成功報酬のパーセンテージが7.7%だったり22%だったりすることや着手金などの金額が異なるため、依頼する法律事務所によってかなり金額が違ってきます。

ただし、遺留分の弁護士費用は、ケースによってかなり価格が変わってくるため、一概にはいくらとは言いにくいものです。

その理由としては、以下の3点があります。

(1)獲得した経済的利益(または減額した額)によって、弁護士費用が変わるから

(2)法律事務所によって、着手金の額や成功報酬のパーセンテージが結構違うから

(3)日当や事務手数料の有無なども、法律事務所によって異なるから

「遺留分の弁護士費用はいくらです!」というのは、とても説明にくい内容なのではあるのですが、料金を知りたい方に向けて、できるだけ分かりやすく解説していきます。

遺留分についての弁護士費用の目安や内訳、相場を知りたい方は、ぜひこの記事を最後までお読みいただき、参考にしてみてください。

※この記事では、遺留分について弁護士に依頼する場合の費用について、特化して解説しています。

「遺留分って何?」「どうやって請求するの?「計算はどうやってするの?」など、基本的な情報を知りたい方は、以下記事を参考にしてください。

遺留分とは?言葉の意味や請求方法をどこよりも分かりやすく解説
遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)とは?請求方法と注意点を解説
遺留分の計算方法|3ステップで誰でも遺留分を求められる【計算例付き】
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目次

遺留分について弁護士に依頼する場合の費用まとめ

冒頭で解説した通り、遺留分について弁護士に依頼する場合の費用および料金体系は、事務所によって異なります。

あくまで相場となりますが、以下が、弁護士費用の内訳と相場となるので、まず確認してみてください。

【遺留分侵害額請求をする場合】

弁護士費用
交渉で1,000万円の遺留分を獲得した場合100万円~280万円程度+実費
調停成立後に3,000万円の遺留分を獲得した場合250万円~630万円程度+実費

【遺留分侵害額請求をされた場合】

弁護士費用
遺留分侵害額請求額を交渉で500万円減額した場合100万円~170万円程度+実費
遺留分侵害額請求額を交渉で1,000万円減額した場合110万円~280万円程度+実費
遺留分侵害額請求額を調停で2,000万円減額した場合190万円~500万円程度+実費

弁護士によって成功報酬のパーセンテージが7.7%だったり22%だったりすることや着手金などの金額が異なるため、依頼する法律事務所によってかなり金額が違ってきます。

上記の弁護士費用には、着手金(または固定報酬)と成功報酬、相談料、事務手数料などが含まれています。内訳ごとに相場をまとめた表が以下となります。

【遺留分に関する弁護士費用の内訳と相場】

内訳費用の相場
初回の相談料5,000円~1万円程度(30分~1時間程度)
※相談無料の弁護士事務所もあり
着手金(初期費用)22万円~66万円程度
※ボリュームゾーンは、22万円~33万円
※請求額に応じて価格を細かく設定している場合もあります
成功報酬遺留分侵害額請求をする場合:経済的利益の4.4%~27.5%程度
遺留分侵害額請求をされた場合:減額した金額の3.3%~26.4%程度

※金額ごとにパーセンテージを段階的に変えている事務所もありますし、固定で〇%としている事務所もあります
調停に発展した場合追加の着手金(11万円~33万円程度)が必要になる場合が多いが、発生しない事務所もある
訴訟に発展した場合追加の着手金(11万円~33万円程度)が必要になるケースが多いが、発生しない事務所もある
その他出張費や日当、事務手数料、実費(印紙代や切手代など)

※全て税込表記です。

遺留分の弁護士費用は「着手金(※)+成功報酬」が基本となる

だいたいの相場がイメージできたところで、ここからは内容を詳しく解説していきます。

遺留分に関して弁護士に依頼する場合、もちろん事務所によるのですが、現在は「着手金(※)+成功報酬」を基本としているケースが主流です。

※最近では、着手金を最初に支払うのではなく、後で着手金に相当する固定報酬を成功報酬と一緒に支払うような料金体系の法律事務所もあります。

例えば、当事務所(弁護士法人サリュ)の場合、遺留分侵害額請求をする場合の料金体系は、22万円+獲得額の7.7%です。依頼時に支払う着手金は無料で、22万円は成功報酬と同じタイミングでお支払いいただく形となります。

※サリュの遺留分についての弁護士費用は、遺産相続の弁護士費用のページをご覧ください。

※「着手金+成功報酬」を基本としている法律事務所がほとんどですが、実際には、他にも、完全成功報酬型や月額プランなど、さまざまな料金体系があります。
※サリュには、弁護士費用としては珍しい「月額プラン(月額5万5000円+獲得金額の3.3%)」もあります。詳しくは、遺産相続の弁護士費用ページをご覧ください。

遺留分侵害額請求の弁護士費用の内訳・内訳ごとの相場

遺留分の弁護士費用は「着手金(※)+成功報酬」が基本となる」で解説した通り、遺留分侵害額請求について弁護士に依頼する場合、「着手金+成功報酬」を基本としているケースが主流です。

ここからは、内訳ごとに分解して、それぞれの相場を解説していきます。

着手金・固定報酬:22万円~55万円が相場

着手金とは、弁護士に遺留分侵害額請求を依頼した時点で支払うものです。

最近では、着手金が無料で、成功報酬と同時に固定報酬を支払う法律事務所も多くなっています。ここでの説明では、こうした、後で支払うものも含めて解説します。

遺留分侵害額請求をする場合の着手金(固定報酬)の相場は、22万円〜55万円(税込)程度です。

着手金を固定としている事務所もあれば、獲得した利益の金額によって22万円〜55万円など細かく着手金を分けているところもあります。

また、調停・訴訟の場合には、着手金が11万円程度上乗せになる法律事務所が多いようです。

【遺留分侵害額請求をする場合の着手金の例】

事務所名着手金の金額
弁護士法人サリュ着手金は無料で、成功報酬と同時に22万円を固定でお支払いいただく
調停・訴訟になった場合にも上乗せはありません。
A事務所交渉の場合、22万円(5時間まで。超過分は1時間につき2.2万)
調停・訴訟の場合、33万円(4期日まで。超過分は1期日につき3.3万円)
B事務所交渉の場合
1000万円までの場合:22万円
1000万円から3000万円までの場合:33万円
3000万円から3億円までの場合:44万円
3億円以上の場合:55万円

調停・訴訟の場合
1000万円までの場合:33万円
1000万円から3000万円までの場合:44万円
3000万円から3億円までの場合:55万円
3億円以上の場合:66万円
C事務所交渉の場合、22万円
調停の場合、44万円
訴訟の場合、55万円

※全て税込表記です。

【遺留分侵害請求された場合の着手金の例】

事務所名着手金の金額
弁護士法人サリュ交渉~調停まで
33万円
※調停後、訴訟手続きに移行した場合には別途着手金をいただきます。
A事務所交渉の場合、33万円(5時間まで。超過分は1時間につき2.2万)
調停・訴訟の場合、44万円(4期日まで。超過分は1期日につき3.3万円)
B事務所交渉の場合
1000万円までの場合:22万円
1000万円から3000万円までの場合:33万円
3000万円から3億円までの場合:44万円
3億円以上の場合:55万円

調停・訴訟の場合
1000万円までの場合:33万円
1000万円から3000万円までの場合:44万円
3000万円から3億円までの場合:55万円
3億円以上の場合:66万円
C事務所最低55万円~
調停・審判・訴訟に移行した場合には、それぞれ追加着手金が発生します。

※全て税込表記です。

成功報酬:経済的利益の3.3%〜27.5%が相場

成功報酬とは、弁護士に遺留分侵害額請求について依頼したことで得られた利益(経済的利益や獲得額、回収額などといいます)に対して支払うものです。

ここでは分かりやすく「成功報酬」として説明していますが、法律事務所の費用説明では「報酬金」と呼ばれることが多いでしょう。

遺留分侵害額請求について弁護士に依頼する場合の成功報酬の相場は、経済的利益の3.3%〜27.5%が相場です。

成功報酬は、

(1)経済的利益の金額によらず、一定のパーセンテージを設定している法律事務所

(2)経済的利益の金額によって、パーセンテージが異なる法律事務所

の2つのパターンがあります。

【遺留分侵害額請求をする場合の成功報酬の費用例】

事務所名報酬金の金額
弁護士法人サリュ報酬金は、22万円+獲得額の7.7%(着手金無料)

※獲得予想額が1000万円以下の場合には、最低報酬額を定める場合があります。
※事件の難易度により、上記費用とは異なる費用とさせていただく場合があります。
A事務所300万円以下の場合:経済的利益の27.5%(最低成功報酬66万円)
300万円を超え、1,500万円以下の場合:経済的利益の22%+16万
5,000円1,500万円を超え、3,000万円以下の場合:経済的利益の16.5%+99万円
3,000万円を超え、3億円以下の場合:経済的利益の11%+264万円
3億円超える場合:経済的利益の6.6%+1,584万円
B事務所交渉の場合の報酬金
~300万円までの場合:26.4%-22万円
300万円から1000万円までの場合:16.5%-3.3万円
1000万円から3000万円までの場合:16.5%-14.3万円
3000万円から3億円までの場合:9.9%+183.7万円
3億円以上の場合:6.6%+1162.7万円

※報酬金の最低額は88万円となります。

調停・訴訟の場合の報酬金
~300万円までの場合:26.4%-33万円
300万円から1000万円までの場合:16.5%-14.3万円
1000万円から3000万円までの場合:16.5%-25.4万円
3000万円から3億円までの場合:9.9%+172.7万円
3億円以上の場合:6.6%+1151.7万円

※報酬金の最低額は99万円となります。
C事務所300万円〜3,000万円:得られた経済的利益の13.2%+77万円
3,000万円〜3億円:得られた経済的利益の8.8%+209万円
3億円以上:得られた経済的利益の6.6%+869万円

※全て税込表記です。

なお、遺留分侵害額請求を「された側」の場合は、獲得額ではなく「減額幅」に対しての報酬を支払うことになります。

【遺留分侵害額請求された場合の成功報酬の費用例】

事務所名報酬金の金額
弁護士法人サリュ報酬金は、減額幅の7.7%
※減額幅の7.7%が66万円を下回る場合には、66万円(税込)が報酬となります。
※調停後、訴訟手続きに移行した場合には別途着手金をいただきます。
A事務所3,000万円以下の場合:経済的利益の22%(最低成功報酬66万円)
3,000万円を超え、3億円以下の場合:経済的利益の16.5%+165万円
3億円超える場合:経済的利益の11%+1,650万円

※ただし、最低成功報酬金は66万円となります。
B事務所交渉の場合の報酬金
~300万円までの場合:26.4%-22万円
300万円から1000万円までの場合:16.5%-3.3万円
1000万円から3000万円までの場合:16.5%-14.3万円
3000万円から3億円までの場合:9.9%+183.7万円
3億円以上の場合:6.6%+1162.7万円

※報酬金の最低額は88万円となります。

調停・訴訟の場合の報酬金
~300万円までの場合:26.4%-33万円
300万円から1000万円までの場合:16.5%-14.3万円
1000万円から3000万円までの場合:16.5%-25.4万円
3000万円から3億円までの場合:9.9%+172.7万円
3億円以上の場合:6.6%+1151.7万円

※報酬金の最低額は99万円となります。
C事務所減額分の22%または110万円のいずれか高い方

※全て税込表記です。

相談料:無料~1時間1.1万円程度

相談料は、無料の法律事務所もありますが、30分5,500円・1時間1.1万円程度が相場です。

初回相談無料の法律事務所でも、時間が30分のところもあれば、1時間までとしているところもあります。事前に確認しておくと良いでしょう。

※サリュの場合は、無料相談について、何分までと特には設定していません。

日当:3万円~10万円が相場(かからないケースもある)

日当とは、弁護士が事務所から移動して動く場合などに、時間的に拘束される対価として支払うものです。具体的には、出張にかかる日当や、裁判期日に出頭する際の出廷日当などがあります。

日当の相場は、3万円〜10万円程度となります。

ただし、遺留分侵害額請求の場合に、日当が別途かかるかどうかは、法律事務所によってや、プランによっても異なります。

事務手数料:2万円~4万円が相場(かからないケースもある)

法律事務所によって、事務手数料がかかるケースもあります。

事務手数料の相場は、相続人おひとりごとに2万円〜4万円程度が一般的です。

実費:実際にかかった費用を支払う

実費とは、遺留分侵害額請求に関しての手続きや移動などをするにあたって、実際にかかる手数料などを示しています。実費は実際にかかるものであり、どの法律事務所に頼んでも必ずかかるものです。

例えば、収入印紙代や切手代、交通費、金融機関等への弁護士法による照会手数料、書類の発行手数料などがあります。

ケースによって実費は異なるため、相場は特にありません。遺留分侵害額請求の相手先が多い場合や、相続人など関係者の人数が多い場合などは、多めに実費が発生する可能性があります。

遺留分侵害額請求する場合の弁護士費用(獲得額1000万円・3000万円の例)

遺留分侵害額請求する場合の弁護士費用は、弁護士が介入することにより「いくら獲得できたか」によって変わってきます。

例えば、3,000万円の遺留分侵害額請求を成功させて、依頼人(遺留分権利者)が3,000万円を得ることができた場合、その3,000万円の利益の何パーセントかで金額が変わります。

ここでは、以下の2つのケースを想定して、弁護士費用をシミュレーションしていきます。

・交渉で1,000万円の遺留分を獲得した場合

・調停成立後に3,000万円の遺留分を獲得した場合

交渉で1,000万円の遺留分を獲得した場合

遺留分侵害額請求を弁護士に依頼して、交渉によって1,000万円の遺留分を獲得した場合の弁護士費用は、以下の通りです。

【交渉で1,000万円の遺留分を獲得した場合の弁護士費用】

(1)サリュの場合(2)A事務所(3)B事務所(4)C事務所
相談料無料無料無料30分5,500円
着手金無料22万円33万円22万円
成功報酬(報酬金)99万円236.5万円150.7万円209万円
事務手数料無料3万8,500円2.2万円
実費別途別途別途別途
合計99万円
+実費
262.35万円
+実費
150.7万円
+実費
233.75万円
+実費

※全て税込表記です。

(1)サリュの「着手金無料プラン」を利用する場合
報酬金は「22万円+獲得額の7.7%」なので、22万円+1000万円×7.7%=22万円+77万円=99万円となります。
サリュの遺留分侵害額請求の交渉の場合の「着手金無料プラン」では、着手金・相談料・事務手数料はかかりません。
(2)A事務所を利用する場合
報酬金は、300万円超1,500万円以下の場合:経済的利益の22%+16万5,000円
なので、1,000万円×22%+ 16.5万円==236.5万円となります。
(3)B事務所を利用する場合
報酬金は、1000万円から3000万円までの場合:16.5%-14.3万円
なので、1,000万円×16.5%-14.3万円=150.7万円となります。
(4)C事務所を利用する場合
報酬金は、300万円〜3,000万円:得られた経済的利益の13.2%+77万円
なので、1,000万円×13.2%+77万円=209万円となります。

調停成立後に3,000万円の遺留分を獲得した場合

遺留分侵害額請求を弁護士に依頼して、調停成立後に3,000万円の遺留分を獲得した場合の弁護士費用は、以下の通りです。

【交渉から調停に移行して3,000万円の遺留分を獲得した場合の弁護士費用】

(1)サリュの場合(2)A事務所(3)B事務所(4)C事務所
相談料無料無料無料30分5,500円
着手金無料33万円
(調停)
44万円
(調停)
44万円
(調停)
成功報酬(報酬金)253万円594万円469.7万円473万円
事務手数料無料3万8,500円3万8,500円
実費別途別途別途別途
合計253万円
+実費
630.85万円
+実費
513.7万円
+実費
521.4万円
+実費

※全て税込表記です。

(1)サリュの「着手金無料プラン」を利用する場合
報酬金は「22万円+獲得額の7.7%」なので、22万円+3000万円×7.7%=253万円となります。
サリュの遺留分侵害額請求の交渉の場合の「着手金無料プラン」では、
着手金・相談料・事務手数料はかかりません。
(2)A事務所を利用する場合
報酬金は、「1,500万円超3,000万円以下の場合:経済的利益の16.5%+99万円」
なので、3,000万円×16.5%+99万円=594万円となります。
(3)B事務所を利用する場合
報酬金は、「3000万円から3億円までの場合:9.9%+172.7万円」
なので、3,000万円×9.9%+172.7万円=469.7万円となります。
(4)C事務所を利用する場合
報酬金は、「3,000万円〜3億円:得られた経済的利益の8%+209万円」
なので、3,000万円×8.8%+209万円=473万円となります。

遺留分侵害額請求された場合の弁護士費用(減額した額500万円・1000万円・2000万円の例)

今度は「遺留分侵害額請求を起こされた場合」の弁護士費用について解説していきます。

遺留分侵害額請求を起こされた場合(請求された側の場合)は、弁護士が介入することにより、「いくら請求額を減額できたか」によって弁護士費用が変わってきます。

例えば、3,000万円の遺留分侵害額請求をされたものの弁護士が介入して2,000万円にした場合、減額できた金額は1,000万円となります。この場合「1,000万円の何パーセントか」+着手金・実費などを弁護士に支払うことになります。

ここでは、以下の3つのケースを想定して、弁護士費用をシミュレーションしていきます。

・遺留分侵害額請求されたが交渉で500万円減額した場合

・遺留分侵害額請求されたが交渉で1,000万円減額した場合

・遺留分侵害額請求されたが調停で2,000万円減額した場合

遺留分侵害額請求額を交渉で500万円減額した場合

遺留分権利者から「遺留分侵害額請求」をされてしまったが、弁護士に相談して交渉してもらい、金額を500万円減額した場合の弁護士費用は、以下の通りです。

【交渉で遺留分侵害額請求額を500万円減額した場合の弁護士費用】

(1)サリュの場合(2)A事務所(3)B事務所(4)C事務所
相談料無料無料無料30分5,500円
着手金33万円33万円22万円最低55万円~
成功報酬(報酬金)66万円110万円79.2万円110万円
事務手数料無料3万8,500円2.2万円
実費別途別途別途別途
合計99万円
+実費
146.85万円
+実費
101.2万円
+実費
167.75万円
+実費

※全て税込表記です。

(1)サリュの「着手金報酬プラン」を利用する場合
報酬金は「減額幅の7.7%」なので、計算すると500万円×7.7%=38.5万円ですが、
最低報酬額が66万円なので、この場合は66万円となります。

相談料・事務手数料はかかりません。
(2)A事務所を利用する場合
報酬金は、「3,000万円以下の場合:経済的利益の22%」
なので、500万円×22%=110万円となります。
(3)B事務所を利用する場合
報酬金は、「300万円から1000万円までの場合:16.5%-3.3万円」
なので、500万円×16.5%-3.3万円=79.2万円となります。
(4)C事務所を利用する場合
報酬金は、「減額分の22%、または110万円のいずれか高い方」
なので、110万円となります。

遺留分侵害額請求額を交渉で1,000万円減額した場合

遺留分権利者から「遺留分侵害額請求」をされてしまったが、弁護士に相談して交渉してもらい、金額を1,000万円減額した場合の弁護士費用は、以下の通りです。

【交渉で遺留分侵害額請求額を1,000万円減額した場合の弁護士費用】

(1)サリュの場合(2)A事務所(3)B事務所(4)C事務所
相談料無料無料無料30分5,500円
着手金33万円33万円33万円最低55万円~
成功報酬(報酬金)77万円220万円150.7万円220万円
事務手数料無料3万8,500円2.2万円
実費別途別途別途別途
合計110万円
+実費
256.85万円
+実費
183.7万円
+実費
277.75万円~
+実費

※全て税込表記です。

(1)サリュの「着手金報酬プラン」を利用する場合
報酬金は「減額幅の7.7%」なので、1,000万円×7.7%=77万円となります。
相談料・事務手数料はかかりません。
(2)A事務所を利用する場合
報酬金は、「3,000万円以下の場合:経済的利益の22%」
なので、1,000万円×22%=220万円となります。
(3)B事務所を利用する場合
報酬金は、「1000万円から3000万円までの場合:16.5%-14.3万円」
なので、1,000万円×16.5%-14.3万円=150.7万円となります。
(4)C事務所を利用する場合
報酬金は、「減額分の22%、または110万円のいずれか高い方」
なので、1,000万円×22%=220万円となります。

遺留分侵害額請求額を調停で2,000万円減額した場合

遺留分権利者から「遺留分侵害額請求」をされてしまったが、弁護士に相談して調停を行い、金額を2,000万円減額した場合の弁護士費用は、以下の通りです。

【調停で遺留分侵害額請求額を2,000万円減額した場合の弁護士費用】

(1)サリュの場合(2)A事務所(3)B事務所(4)C事務所
相談料無料無料無料30分5,500円
着手金33万円33万円33万円最低55万円~
成功報酬(報酬金)154万円440万円315.7万円440万円
事務手数料無料3万8,500円2.2万円
実費別途別途別途別途
合計187万円
+実費
476.85万円
+実費
348.7万円
+実費
497.75万円~
+実費

※全て税込表記です。

(1)サリュの「着手金報酬プラン」を利用する場合
報酬金は「減額幅の7.7%」なので、2,000万円×7.7%=154万円となります。
相談料・事務手数料はかかりません。調停に移行した費用もかかりません。
(2)A事務所を利用する場合
報酬金は、「3,000万円以下の場合:経済的利益の22%」
なので、2,000万円×22%=440万円となります。
(3)B事務所を利用する場合
報酬金は、「1000万円から3000万円までの場合:16.5%-14.3万円」
なので、2,000万円×16.5%-14.3万円=315.7万円となります。
(4)C事務所を利用する場合
報酬金は、「減額分の22%、または110万円のいずれか高い方」
なので、2,000万円×22%=440万円となります。

法律事務所によって弁護士費用に差が出るので注意しよう

ここまで、遺留分侵害額請求する場合(あるいはされた場合)の弁護士費用について解説してきました。

4章・5章では具体的な費用シミュレーションも掲載したので、費用のイメージがかなり掴めたのではないでしょうか。

さて、ここまでお読みいただいた方はお気づきだと思いますが、遺留分について弁護士に依頼した場合の費用は、弁護士によってかなり違いが現れます。その大きな理由としては、成功報酬のパーセンテージの設定が弁護士によってかなり異なるからです

例えば、4章で解説した「交渉から調停に移行して3,000万円の遺留分を獲得した場合」というケースを考えてみた場合、同じ金額を獲得したとしても、どの法律事務所に依頼するかによってかなり費用が違ってくるのが分かるでしょう。

交渉から調停に移行して3,000万円の遺留分を獲得した場合の弁護士費用
(1)サリュに依頼した場合にかかる弁護士費用:253万円+実費
(2)A事務所に依頼した場合にかかる弁護士費用:630.85万円+実費
(3)B事務所に依頼した場合にかかる弁護士費用:513.7万円+実費
(4)C事務所に依頼した場合にかかる弁護士費用:521.4万円+実費

同じ利益を得ていたケースで、弁護士費用が253万円の事務所もあれば、630.85万円かかる事務所もあるのです。これだけ金額が変わってくるということは、手元に残る金額もかなり違ってきます。

このケースでサリュに依頼した場合に手元に残るのは2,747万円(3,000万円-253万円)ですが、弁護士費用が高いA事務所に依頼していた場合には約2,369万円となります。

このように、同じ結果を得られたとしても、手元に残る金額が変わってくることがあるので注意しましょう。

もちろん、だからといって「弁護士費用が安い法律事務所が良い」という訳ではありません。いくら弁護士費用が安くても、3,000万円の遺留分を獲得できるケースで、1,000万円しか獲得できなければ意味が無いからです。

つまり、遺留分侵害額請求について弁護士に依頼する場合には、遺留分の交渉に強い弁護士かどうかを見極めた上で、弁護士費用が高くないか(成功報酬のパーセンテージが高すぎないか)もしっかり確認することをおすすめします。

もしも、この2つの条件を満たす弁護士を探している場合は、ぜひまずはサリュにご相談ください。

サリュは、遺産相続に強い弁護士として全国に10拠点を持つ法人事務所です。着手金は原則0円、そして他の事務所よりも相談しやすい料金プランでご好評を頂いています。

弁護士に話すだけでも解決の糸口が見えてくることがあります。まずはお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

本記事では「遺留分について弁護士に依頼する場合の費用」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

▼遺留分の請求を弁護士に依頼する場合の費用まとめ

【遺留分侵害額請求をする場合】
・交渉で1,000万円の遺留分を獲得した場合:100万円~280万円程度+実費
・調停成立後に3,000万円の遺留分を獲得した場合250万円~630万円程度+実費

【遺留分侵害額請求をされた場合】
・遺留分侵害額請求額を交渉で500万円減額した場合:100万円~170万円程度+実費
・遺留分侵害額請求額を交渉で1,000万円減額した場合:110万円~280万円程度+実費
・遺留分侵害額請求額を調停で2,000万円減額した場合:190万円~500万円程度+実費

遺留分の弁護士費用は「着手金(※)+成功報酬」が基本となる

・着手金・固定報酬:22万円~55万円が相場
・成功報酬:経済的利益の3.3%〜27.5%が相場
・相談料:無料~1時間1.1万円程度
・日当:3万円~10万円が相場(かからないケースもある)
・事務手数料:2万円~4万円が相場(かからないケースもある)
・実費:実際にかかった費用を支払う

本文中で詳しく解説した通り、遺留分について弁護士に依頼する費用は、「いくら回収できたか」や「どの弁護士に依頼するのか」によってかなり変わります。

ベースとなるのは「成功報酬が何パーセントに設定されているか」ですが、費用の安さだけでなく、その弁護士の手腕をしっかりと見極めることが大切です。

どの弁護士に依頼するか迷った場合や、弁護士費用について相談した場合など、どんな相談でも構いませんのでぜひお気軽にサリュにご連絡下さい。

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