遺言書の体裁に不備があると、金融機関は躊躇する。
Rさんは、亡くなる直前、面倒を見てくれた親族Tさんに「すべての遺産をゆずる」とだけ小さなメモ帳に手書きし、亡くなりました。日付と氏名は書かれていたのものの、その字はあまりにたどたどしく、金融機関は、Tさんが遺言書を持参して口座の解約手続きを申し込んでも、対応しませんでした。Tさんは、もらえるはずの遺産がもらえなくなってしまうのではと、大変不安そうにしておりました。
サリュのサポート
金融機関への説明と、交渉。
サリュは、Tさんから、口座解約手続きについて、金融機関との交渉代理の依頼を受けました。
サリュは、まずは家庭裁判所で検認手続きを行い、これまでTさんがRさんの面倒を見ていたこと、Rさんの判断に誤りはないこと(判断能力があったこと)を金融機関に説明し、速やかに解約するよう交渉しました。
また、この遺言書が包括遺贈という類型の遺言書と解釈できれば、Tさんが相続人と同じ立場で、解約をすることが可能になりますが、そうではなく、特定遺贈という類型に該当すれば、より複雑な手続きが必要となる事案でした。そのため、サリュは、この遺言が包括遺贈であることをあらかじめ金融機関に強く断りを入れて、交渉をしました。
その結果、全ての金融機関がTさん側の主張を認め、口座の解約を終えることができました。また、税理士とも協力し、相続税の申告も済ませ、無事、解決することができました。
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