「その人の希望や思いは、
何か別のものや
他人と比較できない」

依頼者の希望や思いは、その人の人生の中ではそう思うのが当然なことで、その人の痛みや苦しみ、つらさも、何かと比較することも、他人と比較することもできません。
自分が思う真実が、手続きの中で認められる真実になるとは限らないこともあります。

  • リーガルスタッフとは何者か

    サリュの社員は、「法律事務職員」ではなく、「リーガルスタッフ」です。違いは色々あるのですが、私は、リーガルスタッフの仕事は、「目の前の人と向き合うこと」だと思っています。
    弁護士は、依頼者の望むことが、法律手続きの中でどうあつかわれるのかを見定め、依頼者の望むことをかなえるための道筋を指し示し、解決へ導く役割を担います。
    依頼者は、弁護士の考えを聞き、依頼者の考えとすり合わせて、弁護士が依頼者の要望にそって動くように、弁護士に対して意思を伝えることになります。

    こうして、依頼者と弁護士は、ともに表舞台に立ちます。
    一方、リーガルスタッフがいるのは、バックヤードです。
    依頼者の言葉をより多く聞き、依頼者の望むことを弁護士が実現できるようにあらゆる下準備をする、そのようにバックヤードを整理整頓するのがリーガルスタッフの仕事です。当事者ではない、でも当事者ではできない役割を担う者です。

  • 法律手続きには
    避けられない限界がある

    依頼者の希望や思いは、何か別のものや他人と比べることはできません。でも、法律手続きは、そういう個別具体的なことがらを考慮しないことで、客観性と公平性を保っている側面があります。そうすると、依頼者の思う真実は、法律手続きの中で認められる真実になるとは限りません。
    依頼者は、自分の思う真実が認められない、納得できないこともあるわけで、そのような紛争のただ中にいる依頼者と、そのような法律手続きの限界をも含めて依頼者と向き合う弁護士と、その双方と向き合うのがリーガルスタッフなんです。

  • 依頼者と向き合うこと、
    見つめること

    リーガルスタッフが依頼者に向き合うことは、依頼者を真摯に見つめることでもあります。見つめるものは、依頼者の言葉にならない思いと、言葉にされた望みです。これは、弁護士ではなくリーガルスタッフの役割です。
    私は、サリュの中で何度か事務所異動を経験していて、多くの弁護士と組んで事件を担当してきましたが、どの弁護士と組んでも、このリーガルスタッフの役割は変わりません。

  • 神戸事務所では、平均して年間100件以上の案件を担当

    サリュのリーガルスタッフとして働き始めてからの期間は長いですが、特に今所属している神戸事務所での経験は濃厚です。たくさんの案件に関わらせていただき、いつもやりがいがあります。もちろん、立て込んだときは大変なこともありますが、

    そういうときこそ、ここからが勝負だと思っています。今どきらしくなく、泥臭い感じかもしれないですが、神戸事務所のメンバーはみなそういうところがあります。

  • 依頼者の思い、望みのために、できる限りを尽くす

    法律で解決するということは、最終的かつ強制的な解決であり、ある意味、非情な側面があります。その中では、当事者の感情は置き去りにされがちです。
    では、法律手続きの中で、当事者の思いや望みをどうくみ取ることができるのか、それともできないのか、当事者の思いや望みをどこで表現したらよいのか。それを試行錯誤することは、重要なプロセスです。

    法律は魔法ではないので、あらゆる人のあらゆる望みをかなえることはできません。そうだとしても、そこにあるその人の感情、望み、それらを手続きのなかで実現する手段を精一杯見出す、それがサリュの弁護士の目指すところです。
    そして、依頼者と弁護士と向き合い、依頼者と弁護士のためにあらゆる準備をすること、それがリーガルスタッフの毎日の仕事です。