弁護士　栗山 裕平

印象に残っている相続案件

お父様が亡くなられたことで相続が発生したものの、兄弟間が不仲のために相続財産の開示をしてもらえず、遺産分割協議が進められないとの理由でご依頼いただいた案件が印象に残っています。
それ自体はよくあるお話で扱い慣れたものでしたが、この事案の特殊性は、お父様が生前に生命保険に加入しており、その受取人の変更経緯にも疑義があった点でした。

生命保険金は保険金受取人の固有の財産と考えられており、原則として遺産分割の対象になりません。したがって、遺産分割調停の枠組みだけでは解決することができず、一般調停も併用しました。
調停においては、相続財産や特別受益・寄与分に関連する資料一式の開示を受けるとともに、お父様の認知症に係る医療記録を取り付け、これらを精査することでこちらの主張を組み立てていきました。
その他にも不動産の評価方法等争点が多岐にわたったためにお時間こそかかりましたが、最終的には調停が成立し、依頼者にご満足いただくことができました。

ご相談事例

お母様が亡くなられたことで相続が発生しているものの、生前のお母様とは長らく交流がなかったこともあって、相続財産にどのようなものがあるか分からず、何をしたらよいかも分からないというご相談をいただきました。

このような場合、まずは相続財産の調査から始めることになります。相談者の記憶によれば自宅建物はあったと思うとのお話でしたので、不動産の名義人や評価額の確認方法をご案内するととともに、預貯金その他財産の調査手段をご案内しました。

結局この件はご依頼いただくことになったのですが、弁護士費用の負担を心配されていたので、業務を細分化し、まずはご依頼内容を不動産の名義人及び評価額の調査のみとすることで費用負担を軽減する方法をご提案いたしました。

このように相続財産調査や相続人調査のみといった限定業務のご依頼もお受けしていますし、その場合の弁護士費用についてもご相談いただけます。

お気軽にお問い合わせください。

※上記のご相談事例・解決事例は、実際の事例ではありますが、本サイトへの掲載にあたってはご相談者・依頼者様の秘密に十分に配慮するため、趣旨を逸脱しない範囲において事案を一部加工、抽象化、一般化、匿名化しています。

注力取扱事案

• 遺産分割協議・調停・審判
• 遺留分侵害額請求・訴訟
• その他相続問題全般