過去の人生で苦労したこと
再起を願っていた、彼の無念
前職でのことですが、個人再生手続を希望された依頼者を担当していたときのことです。彼は、なかなか定職に就くことができず、手続は容易ではありませんでした。それでもなお、打合せを重ね、なんとか見通しが立ち、希望が見えてきました。彼のその時の顔は忘れることはできません。
しかし、突然彼は逝きました。誰にも最期を看取られない病死という結末で。家族にも見放されていた彼は、個人再生手続をすることで、まさに再起をはかろうと願っていました。彼の無念ははかり知れません。私も彼の再起を願っていただけに、その知らせを聞いたときの無力感は、今でも折に触れて思い出すことがあります。
その他にも何かの事情で連絡がとれなくなってしまい、解決の道半ばで縁が切れてしまうことがあります。苦労というか報われない思いに辛くなることもありますが、腐ることなく、前に進んでいきたいと思っています。