顧問弁護士とは、会社が抱える法律トラブルを解決し、紛争を予防し、会社の利益のためにあらゆる法的アドバイスをする弁護士のことです。会社の法務部の社員が雇用契約である一方、顧問弁護士は委託契約であり、契約形態が異なります。多くの中小企業では、法務部を置いて常に法律トラブルに備える必要性まではないことから、顧問弁護士との顧問契約を締結することが一般的です。

対外的には、例えば取引先との契約トラブルの沈静化、契約書のチェック、債権回収、クレーマー対応、訴訟対応などをおこないます。また、対内的には、従業員との労務トラブルや就業規則の改定、新規事業の合法性判断などをおこないます。

当事務所では、以下のような場合に顧問弁護士との顧問契約をおすすめしております。

• 債権回収が滞っている場合

債権回収が進まない場合には、顧問弁護士に依頼することでスムーズな回収が期待できます。

特に、少額の債権の場合、取引先に逐一催促するのも気が引けるでしょうし、これが重なれば、回収作業をするのは大変な労力がかかります。

顧問弁護士からの支払いの催促であれば、債務者が任意に応じる可能性は高まりますし、最悪の場合は訴訟手続などの法的手段に出ることも可能です。

• 事業を始めたばかりで様々な契約書を作成する可能性がある場合

新たに会社を始めたばかりの場合、取引先と様々な契約を締結することになります。契約書の内容が貴社側にとって著しく不利な契約内容となっていないか、トラブルになった場合の予防条項等、法的なチェックを挟むことは、事業を安全に継続するうえで重要です。

会社を設立した直後は、一度顧問弁護士の相談をご検討ください。

• 新規事業をはじめたい場合

新規事業のアイデアが浮かんでも、リスクが伴う場合は、その調査が必要です。新規事業のアイデアが法規制に違反しているのであれば、他の方法を検討しなければいけません。

当法人では、リスク調査はもちろん、もし事業として大きな障壁があったとしても、他の方法がないか検討し、ご提案することも可能です。

• 現に法的トラブルが発生している場合

たとえば従業員から残業代を請求されているといった場合や、問題社員をやめさせたい、クレーマーがいて対応に困っているなどの具体的なトラブルが既に発生している場合も顧問弁護士へのご相談をおすすめします。

すぐに対応することが、紛争の早期解決につながります。初動を誤ると、感情的なトラブルに発展し、解決が長引いてしまう可能性がありますので、早めに対応しましょう。また、発生したトラブルから、今後同様のトラブルとならないような予防策を顧問弁護士と一緒に検討することもできます。

• 法務部がなく、会社の一担当者・代表者が自力で対応している場合

法務部がない場合、担当者や会社の代表者が自ら法令調査などをすることになります。法務経験者を採用していれば問題はないかもしれませんが、未経験者の場合は調査に限界がありますし、不十分な調査となってしまいます。

また、会社の代表者は本来的には経営に集中すべきであり、リスクの調査や予防法務といった点に時間や労力を割かれてしまうのは好ましくありません。

正確性と迅速性の求められる場面では、顧問弁護士に任せることが合理的なケースが多いです。

• 会社の対外的信用性を上げたい場合

当事務所では、会社のHPなどに顧問弁護士の掲載をお勧めしております。これにより、顧客や銀行の融資担当者の社会的信用性をあげることができます。

今後、会社の規模を拡大化させたいという場合には、会社の対外的な信用性は当然あったほうがいいでしょう。

デメリットは費用がかかるという点です。常時、顧問弁護士が必要な状況ではない会社は躊躇するかもしれません。当事務所では、月額費用を抑えつつ、一切ご利用がなかった月については顧問料を減額する制度を設けております。

概ね３万円〜１５万円と、幅があります。顧問弁護士に依頼するサービスの内容によって、金額も異なります。また、１万円未満の顧問料を定める法律事務所もございますが、その場合は法律相談の時間が極端に短かったり、個別事件の着手金が高額ということもございますので、ご注意ください。

顧問弁護士の選び方は、お客様が何を重視するのかによります。スピードを重視するのであれば、フットワークが軽く、連絡がつきやすい顧問弁護士を選ぶべきです。他方で、専門性を求めるのであれば、業界のことをよく知っている顧問弁護士がいいでしょう。費用や顧問弁護士の人間性を重視するという方もいらっしゃるかもしれません。
どのような顧問弁護士に依頼すればいいか、お悩みでしたら、まずは相談をしてみて、イメージを掴んでみることをおすすめします。

もちろん可能です。業務内容により、個別にご相談いたします。また、個別事件をご依頼の場合も、当事務所では一律１５万円でご依頼が可能です。
※ご案件の内容や、利益相反関係にある当事者の場合、お受けできないこともございます。

地域による顧問弁護士の差はないと考えられます。東京の顧問弁護士が優秀かというと、そうとは限りません。個々の顧問弁護士の専門性や対応スピードによって、お客様の満足度は異なるでしょう。