Q サリュへ依頼する前はどのような状況でしたか

 充実した人生を、突然の交通事故に襲われたのです。

 私は、20年以上前に脊髄損傷を負い下半身麻痺になったので、日常を車イスに頼る生活でした。
 車いすとはいえ、印刷関係の仕事もしていましたし、妻とも幸せな生活を送っていました。特に、私は昔からスポーツが好きで、砲丸投げの記録を持っていたり、テニスや水泳も定期的に行ったりしていました。
 今回の事故は、間近に迫ったホノルルマラソンのトレーニングも兼ねて、車いすで近所を回っているときに起きました。
 私が交差点に差し掛かったとき、一時停止無視の自動車に衝突されたのです。事故の直後から、今まで特に問題がなかった首や手に痛みやしびれが出始めたのです。

 そして、将来への不安を抱えながら、保険会社の仕打ちに打ちのめされることになりました。

 車いすを利用する生活では、下半身が使えない以上、残された上半身で生活をしなくてはなりません。首や手にしびれが出たことで、残されていた機能がさらに制限されるようになり、今後の生活に強い不安を感じました。
 初めての事故で、右も左も分からない私は、ただ病院に通って回復に努めました。ところが、保険会社の担当者は、事故現場も見ずに交渉を始めるなど、ぶっきらぼうで印象が悪かったです。
 私は自分に落ち度がないと思っていたので、不安に思っていることや言いたいことを強気に主張しました。このような状況では、交渉が成立する訳がありません。そのため、相手方保険会社は結局弁護士を入れてきたのです。
 この弁護士もとても高飛車な対応で、病院の同意書を送りつけてきて、サインをして1週間以内に返送しないと、治療費を打ち切ると言われました。
 今でも鮮明に覚えているのですが、初めての事故なので、病院の同意書の意味も分からず、相手弁護士に電話でいろいろ質問をしたら、そんな質問をされたのは初めてだと言われ、笑い飛ばされました。
 挙げ句の果てには、事故に遭っている人は貴方だけではない、100人も何人もいると、説教が始まりました。相手弁護士の態度が高圧的だったので、私にはもうこれ以上対応できないと思いました。

 それから、弁護士費用特約で弁護士を紹介されたのですが…。

 私の加入している保険会社の弁護士費用特約を利用して、弁護士(便宜上、弁護士Aとします。)を紹介してもらいました。ところが、その弁護士Aは、相手を説得するのではなく、私を説得し始めたのです。とにかく状況が不利だから、の一点張りでした。
 弁護士費用特約とは、保険会社同士で早く解決するためのものであり、加入者のための特約ではないような気がしました。
 味方であるはずの弁護士Aが信用できないことに加え、将来への不安で血圧も高くなっていたことや、私が同意もしていないのに相手方がなぜか資料を持っていたことなど、手続きへの不信感が重なっていきました。

Q 弁護士を探そうと思ったきっかけは何ですか

 弁護士Aが私を説得する状況が続いて、自分が被害者なのか、加害者なのか分からなくなってしまいました。
 同意書を書いていないのに、その診断内容を相手方が入手していたこともあり、対応に疑問を感じたりする中で、ストレスなどで血圧が上昇して、体調が好転する気配はありませんでした。弁護士Aに相談しても、全く行動を起こしてくれず、相変わらず私を説得しようとしてきます。
 そこで、信頼ができ、私と妻を守ってくれる弁護士を探そうと思ったのです。

Q サリュに問い合わせたきっかけは何ですか

 私の友人が、関西にでかけた時にテレビ番組に出てきた「弁護士法人サリュ」の名前を記憶しており、困っていた私にサリュを教えてくれました。
 それと同時に、私の妻もいろいろ調べてくれて、谷先生の『ブラック・トライアングル』を紹介してくれたのです。

 谷先生は大阪にいることは知っていましたが、ホームページなどで埼玉にもサリュの事務所があることを知りました。当時の私は、弁護士そのものに不信感を持っていましたが、一度は事務所に行ってみようかと思ったのです。

Q サリュの最初の印象はどうでしたか

 サリュとのファーストコンタクトの印象は、電話の対応が良かったことと、冷たいお茶が美味しかったこと、そして痩せていて、左利きでスマートな弁護士さん(平岡)が対応してくれたことです(笑)。

 そしてサリュに依頼することに。

 脊髄損傷という病態を深く理解してくれたこと、そこに新たな障害が加わった場合に、加重障害ということで不利益に扱われること(自賠責保険は、脊髄損傷のような中枢神経障害を有している障害者が、むちうちのような神経症状を新たに得ても、後遺障害として認めないという運用をしていました。)を理解してくれたことと、そして何より、今のおかしな運用を変えたいと力強く言ってくれたことで、不安が払拭され、依頼しようと思いました。

 平岡先生が、「解決するまでに5年かかるし、最高裁まで行きますよ。しかし、相手に不足なしです。」と言い切ってくれたことを今でも覚えています。
 私がサリュに期待したのは、私の立場に立って、保険会社やおかしな制度と戦ってくれることでした。
 そして、自賠責保険が平然と運用している、既存障害者に対する差別的な運用の誤りを明確にして欲しいことを伝えました。

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Q 事件が進行している最中にはどんな思いでしたか

 ともに準備を重ね、前人未到の裁判に挑みました。

 事故に関しての窓口が全てサリュになったため、相手方弁護士からの問い合わせがなくなり、精神的に楽になりました。
 何よりも治療に専念できましたし、書類作成のために病院へ一緒に行ってくれるなど、損害賠償の準備の段階も、常に心強かったです。

 症状固定後、自賠責保険や紛争処理機構へ後遺障害の申請をしましたが、既に下半身麻痺がある以上は新たな頚部痛や上肢のしびれは後遺障害として評価しないと判断されました。
 そのような結果が出ることは最初から聞いており、分かってはいましたし、自賠責保険や紛争処理機構のおかしな判断を明確にさせる意図で申請をしたとはいえ、落胆はしました。

 交通事故における障害者の差別状況を、裁判で何とか解決したいという私の気持ちは強くなるばかりでした。
 訴訟提起直前、脊髄損傷者連合会という患者団体があることを知り、その埼玉会員の方に、訴訟で障害者差別を変えたいと相談しました。
 そうしたら、その方も、「その通りだ。周りにもそういう人はたくさんいる。私たちは『ゾンビ扱い(傷つけても賠償対象とならないという意味)』なのか。」と怒りを共有できました。
 その方の紹介もあって、脊髄損傷者連合会にも裁判への協力を求めることになり、平岡先生や、リーガルスタッフの中村さんをも交え、会長とお会いしました。
 その時、平岡先生が会長に対して、既存障害のある人が事故にあって新たな障害を得ても後遺障害として賠償対象にならない運用はおかしい、この運用を変える裁判をしたいので協力してほしいと真剣に訴えてくれたおかげで、最終的には、同連合会から全面協力を取りつけることができたと思います。

 いざ訴訟となると、保険会社側は、現在の差別的な制度がいかに正しいかを主張するとともに、私の新たな障害は交通事故と無関係であり、長年の車いす生活の結果であるなどと主張してきました。裁判の中でこのように主張され、非常に嫌な思いをしましたし、怒りも覚えました。
 サリュの方々、平岡先生や共同担当の籔之内先生、リーガルスタッフの中村さん、そして、常に支えてくれ、いつも裁判まで付き添ってくれた私の妻がチームとなって戦い抜いたおかげで、勝訴にまで持って行けたと思います。

Q サリュに依頼して良かったことがあればおしえてください。

 常に、私の立場になって対応してくれました。
 サリュがいったん壁になってくれるので、ワンクッション入れて、相手方の主張の意味を、優しい言葉や分かりやすい言葉に変えて説明してくれたので、余計なストレスを抱えることなく、日常生活が送れました。また、制度に対する私の怒りや相手方の争い方への不満なども、一度サリュが受け止めてくれたので、いつも共に戦ってくれる人がいると思えました。

 裁判でも、準備書面における主張や尋問の際、私の言いたいことや伝えたいことを上手に導いてくれました。また、裁判における和解の期日においても、籔之内先生が、ちょっと考える時間を取るように裁判所に伝えてくれたりするなど、常に配慮してくれました。

 さいたま地裁での第1審判決のとき、私は裁判所まで聞きにいきました。
 裁判に勝って、障害者差別の運用を変えることができるのか、それとも冷たくあしらわれるのか、とても不安で、緊張していました。
 そんなとき、リーガルスタッフの中村さんが共に付き添ってくれ、一緒に行動してくれて心強かったです。

 私は日本人ですが、裁判官が読み上げた判決文の意味が全く分かりませんでした。しかし、中村さんが丁寧に説明してくれましたので、勝ったことが分かりました。
 ほっとして、力が抜けると同時に、嬉しくて、妻と喜びあいました。長年、私や妻のような障害者を理不尽な目にあわせていた自賠責のルールに、初めてNOを突きつけたのです!
 判決後、中村さんが、すぐに平岡先生に電話して勝訴を伝えたとき、日頃はクールな平岡先生が泣いていたと聞きました。
 また、裁判を影ながら応援してくれた脊髄損傷者連合会の会長も、病床でとても喜んでいたと聞きます。

 その後、保険会社に控訴されましたが、控訴審でも勝訴しました。
 長年、当たり前のように存在し、私のような障害者を苦しめてきた自賠責の障害者差別の運用が、これから事故に遭うであろう同じ障害者を苦しめることのないように、今回の事件を広く知り、制度の変革のきっかけになってほしいと願います。

Q 弁護士を探してこのサイトを見ている方へのメッセージをお願いします

 事故に遭ったら、保険会社とは交渉せず、まず弁護士を探しましょう。
 保険会社と交渉しても、イライラするだけで良くありません。
 弁護士特約がある場合でも、私の経験からは、保険会社が紹介する弁護士はお勧めできません。
 私は、当時サリュの代表であった谷先生の評判を見聞きしてサリュに相談へ行き、平岡先生や籔之内先生、中村さんと出会えました。そして、それは正解でした。
 このサイトをご覧になっている交通事故被害者の方も、サリュの事務所に相談に行けば、それがどこの事務所であっても、私が出会った「『サリュ』の弁護士とリーガルスタッフ」に出会えると思います。